私が神奈川で教員をやっていた時、約20年ほど前ですが、その頃には、まだ家庭訪問がありました。東京でも神奈川でも、家庭訪問は普通に行われていました。
個人情報保護法が叫ばれるようになってから、赤の他人に家の中を覗かれたくないと言う理由で、まず東京都から家庭訪問はなくなりました。
近隣の神奈川県や横浜市などの自治体も相次いでそれに続く感じで、家庭訪問は中止されました。
全国的に家庭訪問は下火になり、消えていく運命かと思われたのですが、いわゆる地方では、まだまだ家庭訪問は続いています。
私の住んでいる地域でも、まだ家庭訪問があります。私自身は家庭訪問には一定の効果があると思っています。
何よりも、親御さんが、人目をはばからずに、自分の子供についての相談をしっかりとすることができること。
学校に来て教室で行う個人懇談もありますね。学校によっては、子供も含めた3者懇談を行うところもあります。
ところが、これは本音が出しにくい。
子供の前では、本音が出せないし、たとえ子供がいない2者懇談の場合であっても、次の時間に廊下に来ておられる別のお母さんがひょっとして聞いているのではないかと思うと、本当のことを伝えにくいと言う親もいるのです。
つまり、家庭訪問は、学校の先生に相談したいことがあるお家の方にとっては、良いチャンスなのですね。
一方、家庭訪問は、お家の人にとっても学校にとってもメリットはありつつ、どうしても学校側にとっては悩みの種になっております。
それは先生たちが家にたどり着けないと言うことです。
Google マップで調べればいいじゃないか、と簡単におっしゃいますよね。
あるいは、ゼンリンの住宅地図があるじゃないか、と。
まずゼンリンの住宅地図は学校には備え付けてありません。ご存知の方も多いと思いますが、あれはめちゃくちゃ値段が高く、学校は貧乏なので買えないのです。
となると、Googleマップで調べれば良いかとなりますが、実はGoogle マップも新しい住所は載っていません。また、細かい番地は、「不明」と表示される割合が高いです。田舎だからかな・・・。
大体、このへんかな、と思うところまでは行けるけれども、お家が2軒隣同士に並んでいる場合、どっちだろうと担任は道路の上で悩むときが多いです。子どもが35人いたら、20人は悩むイメージ。
この時に役立つのがお家の方が出してくださる地図です。
これが役に立ちます。
ポストのある角を曲がるだとか、何とかと言うミシン教室の看板がここに立っていますとか、桜の木があるだとか、水色の壁に沿って歩いていくと、白い壁の家が見えますだとか。
お母さんが書いてくださる地図のわかりやすいことなんの。
ところが、お母さんが忙しくて、お父さんが地図を書いてくださることがあります。お父さんは忙しいので、時間短縮のためにGoogle マップをおうちの家庭用プリンターで印刷してペタっと貼り付ける方もいます。
で、この辺です、と赤い丸がついてる・・・。
お分かりですね、これ何の意味もありません。
Googleのマップなら、担任が握り締めていますから。スマホで見ながら行くんですから。
少なくとも家の近くまではこれでいけるんですから。
担任が躊躇するのは、今目の前にある水色の壁の家の呼び鈴を押して良いのか、ということです。
それともすぐ隣の黄色い壁の家なのか。
細かい番地まで出てこないGoogle マップの場合、担任はある意味、賭けをしなければならない。
一か八か!
黄色か、それとも水色か?
世の中のありとあらゆる地図マップをすべて駆使しても、それらは現在の細かい住宅地図を反映はしていません。
3年位前にできた家ですら、番地を確定できないで、「お探しの番地は不明です」としか表示されないのです。
どこかに表札があれば良いですね。
ご家庭の苗字が表示されていれば、ここで安堵のため息が出て、担任の顔には笑みがこぼれるでしょう。
ところが、昨今、おうちには、表札がありません。
この状態を救うのは、ご家庭のお母さんがお書きになる。詳しい地図や目印です。
ポイント
◯おうちの壁の色を書いてください
◯フェンスがあれば、フェンスの特徴や模様色などを書いてください
◯玄関の横に何かワンポイントになるようなものを置いてください
◯表札があれば、上記のポイントは無視して下さって結構です。そうなんです!表札さえあれば・・・!
しかし、なぜ、今の家には、表札がないのでしょうか?
全国民が、表札を必ず出しているのであれば、すべての悩みは消えますね。
おそらく入学式の時に保護者が受け取るであろうおうちの地図を書いてくださいと言う用紙は、おうちに表札があるのであれば、配られなくても大丈夫だと思います。
現代の日本では、表札はなぜ不人気なのでしょうな。どなたか、考察をお願いします。

個人情報保護法が叫ばれるようになってから、赤の他人に家の中を覗かれたくないと言う理由で、まず東京都から家庭訪問はなくなりました。
近隣の神奈川県や横浜市などの自治体も相次いでそれに続く感じで、家庭訪問は中止されました。
全国的に家庭訪問は下火になり、消えていく運命かと思われたのですが、いわゆる地方では、まだまだ家庭訪問は続いています。
私の住んでいる地域でも、まだ家庭訪問があります。私自身は家庭訪問には一定の効果があると思っています。
何よりも、親御さんが、人目をはばからずに、自分の子供についての相談をしっかりとすることができること。
学校に来て教室で行う個人懇談もありますね。学校によっては、子供も含めた3者懇談を行うところもあります。
ところが、これは本音が出しにくい。
子供の前では、本音が出せないし、たとえ子供がいない2者懇談の場合であっても、次の時間に廊下に来ておられる別のお母さんがひょっとして聞いているのではないかと思うと、本当のことを伝えにくいと言う親もいるのです。
つまり、家庭訪問は、学校の先生に相談したいことがあるお家の方にとっては、良いチャンスなのですね。
一方、家庭訪問は、お家の人にとっても学校にとってもメリットはありつつ、どうしても学校側にとっては悩みの種になっております。
それは先生たちが家にたどり着けないと言うことです。
Google マップで調べればいいじゃないか、と簡単におっしゃいますよね。
あるいは、ゼンリンの住宅地図があるじゃないか、と。
まずゼンリンの住宅地図は学校には備え付けてありません。ご存知の方も多いと思いますが、あれはめちゃくちゃ値段が高く、学校は貧乏なので買えないのです。
となると、Googleマップで調べれば良いかとなりますが、実はGoogle マップも新しい住所は載っていません。また、細かい番地は、「不明」と表示される割合が高いです。田舎だからかな・・・。
大体、このへんかな、と思うところまでは行けるけれども、お家が2軒隣同士に並んでいる場合、どっちだろうと担任は道路の上で悩むときが多いです。子どもが35人いたら、20人は悩むイメージ。
この時に役立つのがお家の方が出してくださる地図です。
これが役に立ちます。
ポストのある角を曲がるだとか、何とかと言うミシン教室の看板がここに立っていますとか、桜の木があるだとか、水色の壁に沿って歩いていくと、白い壁の家が見えますだとか。
お母さんが書いてくださる地図のわかりやすいことなんの。
ところが、お母さんが忙しくて、お父さんが地図を書いてくださることがあります。お父さんは忙しいので、時間短縮のためにGoogle マップをおうちの家庭用プリンターで印刷してペタっと貼り付ける方もいます。
で、この辺です、と赤い丸がついてる・・・。
お分かりですね、これ何の意味もありません。
Googleのマップなら、担任が握り締めていますから。スマホで見ながら行くんですから。
少なくとも家の近くまではこれでいけるんですから。
担任が躊躇するのは、今目の前にある水色の壁の家の呼び鈴を押して良いのか、ということです。
それともすぐ隣の黄色い壁の家なのか。
細かい番地まで出てこないGoogle マップの場合、担任はある意味、賭けをしなければならない。
一か八か!
黄色か、それとも水色か?
世の中のありとあらゆる地図マップをすべて駆使しても、それらは現在の細かい住宅地図を反映はしていません。
3年位前にできた家ですら、番地を確定できないで、「お探しの番地は不明です」としか表示されないのです。
どこかに表札があれば良いですね。
ご家庭の苗字が表示されていれば、ここで安堵のため息が出て、担任の顔には笑みがこぼれるでしょう。
ところが、昨今、おうちには、表札がありません。
この状態を救うのは、ご家庭のお母さんがお書きになる。詳しい地図や目印です。
ポイント
◯おうちの壁の色を書いてください
◯フェンスがあれば、フェンスの特徴や模様色などを書いてください
◯玄関の横に何かワンポイントになるようなものを置いてください
◯表札があれば、上記のポイントは無視して下さって結構です。そうなんです!表札さえあれば・・・!
しかし、なぜ、今の家には、表札がないのでしょうか?
全国民が、表札を必ず出しているのであれば、すべての悩みは消えますね。
おそらく入学式の時に保護者が受け取るであろうおうちの地図を書いてくださいと言う用紙は、おうちに表札があるのであれば、配られなくても大丈夫だと思います。
現代の日本では、表札はなぜ不人気なのでしょうな。どなたか、考察をお願いします。
