きっかけは何かというと、タモリさんのこと。
タモリさんの番組、「ブラタモリ」が終わってしまうと言う話を聞いた。
毎週、楽しみにしていたので、終わってしまうのは残念でならない。
一ヶ月ほど前であろうか。嫁様と、この話になり、さらに、タモリさんについて知っている昔話を、お互いにあれこれと話していた。
「ねえねえ、知ってる?黒柳徹子がいいともに出たときのこと」 嫁様が問うので、わたしは思い出した。 「あー!おれ、見たかも。リアルタイムでその時見たよ」 黒柳徹子さんが、テレフォンショッキングに登場したときの話は今では伝説だが、実際に放映してた番組を自分も見た。おそらく日曜日に放映していた増刊号を見たのだと思う。 徹子さんはそのとき、タモリから所望されてハンドバックの中身をあれこれとさらけ出し、事細かに説明していた。
タモリさんについて言えば、ほかにも、4カ国語麻雀とか、北朝鮮のバスガイドさんとか。
知っている人が多いと思うが、タモリさんの、「はとバス」案内は、絶品である。
その話をしているうちに、無性に「はとバス」に乗りたくなった。
この時の、はとバスの乗りたさ、というのが尋常なレベルではなく、自分の人生史上初めて、と言うくらいの、やかんが沸騰するような熱さの情熱が胸を突き上げてきた。
そこで、先日、万障繰り上げてはとバスツアーを決行したのでございます。
そしたら、なんと、はとバスのリーダーと呼ばれる、一番の実力者がガイドをしてくれた。
リーダーという特別なバッジをつけていらしたので、ちょっと世間話ついでに聞いてみると、
「ええ、そうなんです。ベテランになってしまいまして」
と笑いながらおっしゃった。
若い頃からずっと勤務されている他、通常のバスツアーの経験も相当あり、東京案内はほぼどの地域もそらんじている。すごいな、と感心した。
さて、そのガイドさんについて、特に感心したのが、次のこと。
①これからの動きについて、大(おおまかに)→中(ほどほどに)→小(くわしく)の順で説明してくれる。
②中(ほどほどに)の説明が10分前くらい。小(くわしく)の説明が5分前くらい。だから記憶に残っているうちに到着する。
③大切なことをしぼっている。→具体的には☆場所☆集合(出発)時間の2点。
④その大切なことを、十分に記憶に残るように反復する。
⑤その際、聞いていない客を責める雰囲気がない。
⑥もしよく伝わらない場合は、わたしの説明がわかりにくかったですかね、というサラリとした雰囲気。
⑦いくつかのおすすめスポットをかんたんに案内→案内しすぎでもなく、案内が無いわけでもなく、おしつけない程度のさらりとした、おすすめスポット(お店)の紹介
とくに感心したのが4番。
「集合時間は、2:50分です。(ゆっくり)2時・・・、50分・・・。2時、50分・・・。2時50分でございます。もし遅れそうな場合はわたしくの携帯にご連絡をください。見えるもの、看板、お店、なんでもおっしゃっていただければご案内が可能でございます。もし、あれ、と不安になったすぐにともかくお電話いただければご案内できます。次のお時間は、2時・・・50分、集合は2時50分でございます」
こんな感じ。
これ、教室で低学年の子に話しかけるのと、そっくり!
黒板にP.38と書いた後、
「教科書、38ページです。開いてみましょう。さんじゅう・・・はち、ページ・・・。38・・・ページ。教科書を開きましょう。38ページ。いいですね、もう開いている子、早いですねえ。すばらしい。さんじゅう、はち、ページ。いいね、お隣さんがもう開いていたら、いいねえ、と感心してあげてください、さんじゅう、はち。38ページです」
こんな感じで毎日言ってるが、やはり共通するものをひしひしと感じる。
はとバスに乗るのは、平均するとやはりご年配の方が多く、わたしが乗車した日は休日でありましたが、ほぼ70代の女性の方ばかりでしたね。
たまたま家族で連れてこられた風の若者が数人いましたが、あとはみんなじいちゃんとばあちゃん、あるいは叔母様たちのグループでした。
するとね、やはり、このリピート。そして確認。 これが大事ですわね。