教員になって、最初の5年くらいは、自分がどんな授業するのかに力が入っていました。
こんな教材、こんなアイディア、新しい本が出ればそれを買い求めて読みました。多くの実践をできるだけ見たくて、研修にも応募しました。
新しい知識を手に入れると、すぐにそれを試して得意になってましたね。どちらかというと、子どもよりも先生が教室の主人公になっちゃうパターンです。
書物や講座、研修を受けると自分が学んでいる気持ちになれました。
ところが、それだけでは、どうしても到達できないのです。自分の授業アイディアが豊富になったとしても、だからといって、本当に子どもが育ったかというと、違うのです。授業のアイディアは豊富な方が望ましいでしょうが、そもそもの立ち位置が違えば、子どもは教室の主人公にはなってくれないのです。
本当に子どもに主体性が育ってるのか?と問いはじめて、これは努力の方向が違うぞと気がついたのが、15年ほど前でしょうか。
それまでは、自分がまずいわゆる上手な授業をして興味を持たせ、さらに子どもにたくさんの課題を示して、その課題を一生懸命にこなさせようと数を目標にしました。しかしそれだと、今度は子供の顔が険しくなってくるんです。
一人ひとりの顔の表情に柔らかさや、楽しさが消えて、まるでサラリーマンのような、追い詰められた顔になっている気がする。そこで、子どもに何かをさせると言うよりも、教師は一歩引いたところで環境整えることに集中しようと考えました。叱らないと言うのもその環境作りです。
子どもには、何よりも安心できるコミュニティーが必要です。
安心できる居場所があれば、勇気も知恵も力も湧いてきます。
そして、自分が今どこを目指そうとしているかと言うしっかりとした見極め、自分の立ち位置をよくわかるような物差しや地図マップ、俯瞰した上空からの航空写真のようなものが欲しいのです。
つまり、多くの先生方が見通しと呼んでいるものですね。
自分と言う人間を理解するための手がかりや物差し、そしてどっちの方向に進んでいくと良さそうかと言う「見通し」が持てれば、子どもはものすごく力を発揮します。
ところが、これは言葉で伝えようとしても、なかなか伝わらないんですよ。
子ども自身が実行を通して、体での体験を通して実感しなければ、しっかりとは身に付かない。
だから、いつもの授業は欲張らないことにしています。正直、指導書の隅から隅までをやろうとは思っていません。
予定時数をオーバーして、学級や余裕のある時間が減ってしまうと、本当にやりたいことがやれなくなってしまうからです。
本当にやりたい振り返りの時間を確保するには、ほとんどの授業では、欲張らないことにしたのです。
普段欲張らないからこそ、結局のところ、本当にやりたかった目標が達成できるのです。

こんな教材、こんなアイディア、新しい本が出ればそれを買い求めて読みました。多くの実践をできるだけ見たくて、研修にも応募しました。
新しい知識を手に入れると、すぐにそれを試して得意になってましたね。どちらかというと、子どもよりも先生が教室の主人公になっちゃうパターンです。
書物や講座、研修を受けると自分が学んでいる気持ちになれました。
ところが、それだけでは、どうしても到達できないのです。自分の授業アイディアが豊富になったとしても、だからといって、本当に子どもが育ったかというと、違うのです。授業のアイディアは豊富な方が望ましいでしょうが、そもそもの立ち位置が違えば、子どもは教室の主人公にはなってくれないのです。
本当に子どもに主体性が育ってるのか?と問いはじめて、これは努力の方向が違うぞと気がついたのが、15年ほど前でしょうか。
それまでは、自分がまずいわゆる上手な授業をして興味を持たせ、さらに子どもにたくさんの課題を示して、その課題を一生懸命にこなさせようと数を目標にしました。しかしそれだと、今度は子供の顔が険しくなってくるんです。
一人ひとりの顔の表情に柔らかさや、楽しさが消えて、まるでサラリーマンのような、追い詰められた顔になっている気がする。そこで、子どもに何かをさせると言うよりも、教師は一歩引いたところで環境整えることに集中しようと考えました。叱らないと言うのもその環境作りです。
子どもには、何よりも安心できるコミュニティーが必要です。
安心できる居場所があれば、勇気も知恵も力も湧いてきます。
そして、自分が今どこを目指そうとしているかと言うしっかりとした見極め、自分の立ち位置をよくわかるような物差しや地図マップ、俯瞰した上空からの航空写真のようなものが欲しいのです。
つまり、多くの先生方が見通しと呼んでいるものですね。
自分と言う人間を理解するための手がかりや物差し、そしてどっちの方向に進んでいくと良さそうかと言う「見通し」が持てれば、子どもはものすごく力を発揮します。
ところが、これは言葉で伝えようとしても、なかなか伝わらないんですよ。
子ども自身が実行を通して、体での体験を通して実感しなければ、しっかりとは身に付かない。
だから、いつもの授業は欲張らないことにしています。正直、指導書の隅から隅までをやろうとは思っていません。
予定時数をオーバーして、学級や余裕のある時間が減ってしまうと、本当にやりたいことがやれなくなってしまうからです。
本当にやりたい振り返りの時間を確保するには、ほとんどの授業では、欲張らないことにしたのです。
普段欲張らないからこそ、結局のところ、本当にやりたかった目標が達成できるのです。
