背中に違和感を覚える。
背中をひねったのかな、筋肉痛かなと思う。
しかし、だんだんとその痛みが増してくる。

20代の悪夢がよみがえった。
20代と30代と40代と50代で、それぞれ1回ずつ、この恐怖の痛みを経験した。

大体、尿路結石は、人生で3回かかると言われているらしい。これは特に男性について言うんだろうと思う。
私はすでに4回目であります。
なんとなく経験があり、こんな程度だろうと言う気でいたが、今回はかなり大事になった。

木曜日の夜、寝てる間に痛くて目が覚めた。
だんだん痛みがひどくなる。これはいかんと救急病院を確認すると、なんと隣の市の病院。自分で運転できないから家族に頼もうと思うが、妻の体調も悪く、どうしようもない。だんだんと痛みが耐えががたくなってきて、うめきながら、市販薬のアセトアミノフェンを急いで口中に入れるがそんなもので効くレベルでない。
観念して救急車を呼んだ。

この時点では、尿管結石ではない可能性もあると思っていた。盲腸はまだやったことないし、十二指腸潰瘍、肝臓なのか、膵臓か。

運ばれるとすぐにCTスキャン。
膀胱のすぐ上のところに、結石が発見された。

救急隊員のお兄さんが、尿管結石は3回痛むポイントがありますからねと言っていた。

1つ目は、腎臓から尿管の出口にかけての部位。
2つ目は、お腹の真ん中あたりで、尿管が血管をまたぐ場所がある。
3つ目は尿管から膀胱に差し掛かるところ。ここが最大の難所で、今回は、まさにここであった。

そういえば、2週間位前、妙に背中が張るなぁ。凝るなぁと思って、風呂上がりに柔軟をしていたが、あれは1つ目か2つ目の前兆だったのかもしれない。

痛み止めの坐薬が効き始めると、ごく普通に話もできる。あの痛みに耐える必要もなくなったから、まぁ帰ろうということで自宅に帰った。夜間の救急を使ったために、19,000円ナリ。

ただし、これで治ったわけではなく、念のため翌日、金曜日に近所の泌尿器科に行きました。そこでもエコーで観察すると、昨日と同じ膀胱の上に結石がある。大きさ的にも流れるくらいの小さなモンだから、経過観察だと言うので、この町医者からも帰ってきた。
医者はごくこんなのは当たり前だと言うふうに、「まぁちょっと痛いけど流れますからナ、ははは」と明るく言い放ち、まぁ、あと少しですから座薬もそんなにいらんでしょ、と薬の処方はなかった。

ところがである。
土曜日の朝になって、また激痛が始まった。
やはりまだ流れないうちは痛むのである。
この時に大失敗をした。

猛烈な痛みが始まるとともに、何とか耐えようと思って、座薬を自分で入れたのだが、直腸にたどり着いたと思っていた座薬が、おそらく中途半端でしっかりと中に入らず、慌てて病院に行く支度をしている間に、外に飛び出てしまったのだ。
何と言うシマリのない穴であろうか。わが【穴】ながら情のないことである。

座薬は慌てて入れるべからず。

これを人生の座右の銘に加えておきたい。

なんでこれが失敗だったかと言うと、病院に行って、あまりにも痛いから、もう一度座薬を入れてくれと頼んだのですが、いや朝入れたんでしょうから、最低8時間は間隔を開けないと。というので、痛み止めをもらえなかったわけですね。

私は、そのおかげで、まさに七転八倒、病室の中で1番大きなうめき声をあげておりました。黙って耐えられるような痛みではなく。私よりもはるかに先輩で年上のお年寄りも何人か、カーテンの向こうで治療を受けているのがわかったんですが、皆さん私のことを1番心配されており、自分も救急で運ばれてきているのに、お隣の方は大丈夫なの?とナースに優しく聞く方がいて、私は心の中で何度も謝罪の言葉を唱えておりました。

しかし、医者は冷たく、それは当然で、私が1番命に別状なさそうなんですよ。ただ痛いだけでね。それなんで医者は私に関わる時間はほぼ30秒位で、再度、撮影したCT scanの結果を告げに来ただけで、後は基本放置されておりました。
この時、やばいのは、尿の流れが滞ることで、朝から私は結石を流そうとして、大量に水を飲んでいるのに、全く尿意がないことでした。腎臓に影響が出ていたり、完全に詰まったりしていると、大事になります。
しかし、CTの結果、全くそんな事はなく、右の尿管は確かに詰まっているが、左の腎臓と尿管は生きていて、尿を作ることができていました。なので、病院としては「では痛いでしょうが頑張ってください」で終わりでした。

私は結局座薬をさらに大量に処方してもらい、「お正月にかけて流れるでしょう。何とか年内には流れると良いですナ。ハハハ」という呑気な医者の言葉とともに、再び家に帰りました。

医者は、「8時間、いやまあ、6時間てとこで、午後1時ですな、次に坐薬を入れられるのは」と、時計を見ながら言っていた。
しかし、私は、この時、朝の座薬はしっかり入っていなかったということが確信できたので、家に帰って、すぐに座薬を入れますと、すぐに痛みが収まりました。

坐薬は強力でよく効くのに、午前中ずっと、のた打ち回っていたのは、やっぱり座薬がしっかり入ってなかったのですね。
私は座薬をキチンと入れたと思いこんでいて、本当は入っていなかったので、この大きな痛みを我慢しなければなりませんでした。医者は挿れてくれないし。・・・もう。

ところで、月曜日からどうすればいいんだろうか?
出勤して算数の授業をしながら、背中の痛みが猛烈に襲ってきたら、座薬を入れなければならない。

痛いなと感じ始めてから、15分後には、床をのたうち回るような猛烈な拷問のような痛みが襲うために、おそらく私は教室のすぐ横、すぐ隣に車を停めておいて、かつエンジンをかけっぱなしにしておき、ちょっとでも痛みを感じたら、子どもをほったらかしてすぐに車に飛び乗り、車内で座薬を入れながら自宅に帰ることになります。

そんな芸当ができるんであろうか。

55歳にもなって、まだこんなアクション俳優のようなイベントをやることになるとは思いもよりませんでした。今、小康状態なので、007ジェームスボンドの映画を見ながら、車にひらりと飛び乗るシーンを何度も見返してイメージトレーニングをすることにします。

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これは戦時中の「森永製菓」の広告。
爆弾のチョコレートですが、私はもうこれは完全に坐薬だろうと思ってしまいますナ。