ウクライナが核を恐れずにロシアに攻め入った。
衝撃だ。相手、敵であるロシアが核を持っているのにもかかわらず、だ。
わたしは朝食を食べながらそのニュースを知り、思わず手にとったカップをもう一度、もとに戻しました。
ここ10年くらいの国際情勢で、もっとも大きなニュースではないでしょうか?
大事な点は、このことが、人類の歴史を変えてしまった、ということにある。
ほら、冷戦後は世界中の人があることを信じていたでしょう?
それは、「核」を持つことにはメリットがある、という点でした。
アメリカもロシアも、それを主張しましたし、他の国もその点は理解していた・・・ということになっていましたね。
ところが、本日、核が戦争を抑止している、という話はどこかに消えてしまいました。すごい話です。
核を持っておくメリットは、相手に攻められないことだ、という話だったはずで、世界中の政治家も識者も学者も市民も、それを前提に話をしていたと思います。
しかし、今の時代はそれが崩壊してしまいました
だって、ウクライナは核を持っておらず、ロシアは核を持っていましたからね。
で、弱小で核を持たないはずのウクライナが、大国で核を保有するロシアに攻め込んだのです。ウクライナは、『実は核は何も「抑止」しないのだ』、と世界にバラしてしまったわけです。
これまでは核を保有する大国どうしが、核をお互いに保有することを宣言し合うことで、お互いの攻撃を避けるだろう、と思われていました。それをさらに、超えるレベルの話なのです。だって、核持っていない国(ウクライナ)が、持っている方の領土に攻め込んじゃったので・・・。
これは、世界情勢をガラリと変えるかもしれません。
そもそも、核で報復するにせよ、最初に使うにせよ、ものすごい被害が出るわけですから、何がそのような大規模な被害を正当化することができるだろうかというモラルや倫理の問題があるために、そもそも核は使えない状況がつづいていました。
それでも世界中で、核はお互いの戦争や紛争を「抑止」するのに役立っているのではないか、という議論がありまして、その立場に一定の理解を示していた人も多くいたようです。
しかし、今回のウクライナのロシア侵攻により、「共同幻想」的な思い込みがくずれてしまいました。
これまでは、周囲に脅威となる国があると認識し、その脅威に対し核兵器は国や体制の存続を保証するものだと見なしている限り核兵器は必要と考えられていたのです。ところが、今の時代は核をもっていたって攻め込まれるわけで、現実にロシアは核をもっているのにもかかわらず、領土を侵犯されたのですね。
わたしが若い頃、アメリカの大統領はブッシュ大統領(息子の方)でして、戦争をやりました。そのときのブッシュ大統領は「戦争に、やる気を見せたほうが得だ」と考えているような節がありました。
9.11の後に、ブッシュ大統領は「これからは抑止ではなく先制攻撃だ」という雰囲気でスピーチしていました。私はそれをテレビで見て、ちょうど数カ月後に結婚を控えた頃でしたが、「これから新しい生活が始まるのにまた戦争かよ」と、げんなりしたことを覚えています。
案の定、ブッシュはイラクへ侵攻しましたが、結局大失敗をして、かわいそうなことにアメリカ国民からも愛想をつかされて政権交代をさせられ、悲しく引退しました。ブッシュ・ドクトリン、とかいってブイブイ言わそうとしていましたが、やはり道理にかなっていなかったのです。
つまり、今の時代には、抑止もダメ、先制攻撃もダメ、ということがわかってしまったのです。
何をしたって、あとで「やらなきゃよかった」になるのが戦争です。
そのうちに各国の首脳が、核って意味あるのかな・・・と本当に考え込む日がやってくる気がします。
たぶんそのうちに、「ああそういえばそんなのあったな」と忘れられる存在になるでしょうナ。
そして、各地域でのもめごとを解決する手段は武力ではなく、まったくちがったアプローチから始まる気がします。
それはもしかしたら政治の側でなく、経済の側から行われると予想します。なぜなら、みんな政治には不信感しかないし投票率も低く真剣でないけれど、経済にはみんな正直だしまじめに取り組むからね。たぶん経済の仕組みがかわることで、政治の問題も解決していくと思う。国同士のもめごとも。

衝撃だ。相手、敵であるロシアが核を持っているのにもかかわらず、だ。
わたしは朝食を食べながらそのニュースを知り、思わず手にとったカップをもう一度、もとに戻しました。
ここ10年くらいの国際情勢で、もっとも大きなニュースではないでしょうか?
大事な点は、このことが、人類の歴史を変えてしまった、ということにある。
ほら、冷戦後は世界中の人があることを信じていたでしょう?
それは、「核」を持つことにはメリットがある、という点でした。
アメリカもロシアも、それを主張しましたし、他の国もその点は理解していた・・・ということになっていましたね。
ところが、本日、核が戦争を抑止している、という話はどこかに消えてしまいました。すごい話です。
核を持っておくメリットは、相手に攻められないことだ、という話だったはずで、世界中の政治家も識者も学者も市民も、それを前提に話をしていたと思います。
しかし、今の時代はそれが崩壊してしまいました
だって、ウクライナは核を持っておらず、ロシアは核を持っていましたからね。
で、弱小で核を持たないはずのウクライナが、大国で核を保有するロシアに攻め込んだのです。ウクライナは、『実は核は何も「抑止」しないのだ』、と世界にバラしてしまったわけです。
これまでは核を保有する大国どうしが、核をお互いに保有することを宣言し合うことで、お互いの攻撃を避けるだろう、と思われていました。それをさらに、超えるレベルの話なのです。だって、核持っていない国(ウクライナ)が、持っている方の領土に攻め込んじゃったので・・・。
これは、世界情勢をガラリと変えるかもしれません。
そもそも、核で報復するにせよ、最初に使うにせよ、ものすごい被害が出るわけですから、何がそのような大規模な被害を正当化することができるだろうかというモラルや倫理の問題があるために、そもそも核は使えない状況がつづいていました。
それでも世界中で、核はお互いの戦争や紛争を「抑止」するのに役立っているのではないか、という議論がありまして、その立場に一定の理解を示していた人も多くいたようです。
しかし、今回のウクライナのロシア侵攻により、「共同幻想」的な思い込みがくずれてしまいました。
これまでは、周囲に脅威となる国があると認識し、その脅威に対し核兵器は国や体制の存続を保証するものだと見なしている限り核兵器は必要と考えられていたのです。ところが、今の時代は核をもっていたって攻め込まれるわけで、現実にロシアは核をもっているのにもかかわらず、領土を侵犯されたのですね。
わたしが若い頃、アメリカの大統領はブッシュ大統領(息子の方)でして、戦争をやりました。そのときのブッシュ大統領は「戦争に、やる気を見せたほうが得だ」と考えているような節がありました。
9.11の後に、ブッシュ大統領は「これからは抑止ではなく先制攻撃だ」という雰囲気でスピーチしていました。私はそれをテレビで見て、ちょうど数カ月後に結婚を控えた頃でしたが、「これから新しい生活が始まるのにまた戦争かよ」と、げんなりしたことを覚えています。
案の定、ブッシュはイラクへ侵攻しましたが、結局大失敗をして、かわいそうなことにアメリカ国民からも愛想をつかされて政権交代をさせられ、悲しく引退しました。ブッシュ・ドクトリン、とかいってブイブイ言わそうとしていましたが、やはり道理にかなっていなかったのです。
つまり、今の時代には、抑止もダメ、先制攻撃もダメ、ということがわかってしまったのです。
何をしたって、あとで「やらなきゃよかった」になるのが戦争です。
そのうちに各国の首脳が、核って意味あるのかな・・・と本当に考え込む日がやってくる気がします。
たぶんそのうちに、「ああそういえばそんなのあったな」と忘れられる存在になるでしょうナ。
そして、各地域でのもめごとを解決する手段は武力ではなく、まったくちがったアプローチから始まる気がします。
それはもしかしたら政治の側でなく、経済の側から行われると予想します。なぜなら、みんな政治には不信感しかないし投票率も低く真剣でないけれど、経済にはみんな正直だしまじめに取り組むからね。たぶん経済の仕組みがかわることで、政治の問題も解決していくと思う。国同士のもめごとも。
