「先生、知ってる!?あした、地震が起きるんだって!」
朝、教室に入るや否や、こう言われました。
あなたなら、どんな反応をしますか?
こんなことは、小学校ではあるあるです。子どもは本当に信じていますから、即座に馬鹿にしたり否定してしまってはいけないと思います。
否定したら、もうそうやって、気軽に話しかけてはくれなくなるでしょう。担任としてはそれは避けたいところです。
だからといって、あ、そう!そうなんだー!と、あっさりと同意してしまうのも、何か違う気がします。
同意したとわかった瞬間に、その子は
「だって、新間先生もそう言ってたよ」
と、周囲に触れ回り始めます。
一切、そんなこと言ってないですが。
あ、そうなんだ、と感想を言ったら、先生もそう言ってた!に、なりやすいです。小学校では・・・
高学年だと、確率と割合の違いについて、一緒に考えることがあります。
そして、明日、地震が起きる【確率】と、明日、地震が起きる【割合】と、それらを明確に区別してから考えていくように声掛けをします。
そうすると、後者の言い方がなんかへんだ、ということに気づきます。
あした地震が起きる割合って・・・そんな言い方へんだな・・・
そうです。割合とは、5年生の算数でも習った通り、あるものが全体の中でどのくらいの個数 含まれているのか、ということを示すものですね。
だから、現在(もしくは過去)のことであれば、「全体数が100あって、赤い玉は5こ有ったから5%」という言い方ができるので、割合となります。
でも、確率のように、未来を示すことはできない、のです。
くじが10本あり、つぎに◯◯ちゃんがひいて、当たりくじをひく確率は・・・というのは、未来予測ですね。このとき、全部で10本のくじがあり、その中に明確に1本のあたりくじが「絶対にある」からこそ、10分の1、つまり10%だ、という確率を数値として示すことができます。
ところが地震予測では、未来予測はムリなのです。
なぜなら、わかっているのはすべて過去のことであり、それは過去の「割合」なのです。
こういう地面の動きがあり、同じような地震の分布があり、データを見比べると似たような条件がこれだけあり、そうでない場合がこのくらいあって、地震がこれまでに起きたのがそのうち何回、というようなことだけがわかっている<だけ>です。
つまり、地震学者がなんとかインタビューに応えようとして、
「1年以内に地震が起きる確率は30%です」
なんて言ってますが、これはかなり苦しい言い方です。
明確に当たりくじが1本ある、「絶対にある」って、言い切れないからです。
地震学者は、【割合】から無理やり【確率】を言おうとしているのです。世間に要求されるから・・・
このあたりのことが、以下の本で紹介されています。
デタラメにひそむ確率法則――地震発生確率87%の意味するもの (岩波科学ライブラリー)
要するに、
ということです。
当たりくじつきアイスキャンデーのように、明確に1本の当たりくじがある、とはとうてい言えないような状況を踏まえて、たった数回の過去の事例を「ぜったいにこの間隔で起きる」と断言するようなデータの使い方をして、計算しまっています。(それも過去のデータもかなりあいまいなもの)
なんせ地球の歴史が長すぎですからね。
確率とは、データから計算される割合のことですが、たった数回のデータでは、「割合から確率を計算する」のが、乱暴すぎるのでしょう。

朝、教室に入るや否や、こう言われました。
あなたなら、どんな反応をしますか?
こんなことは、小学校ではあるあるです。子どもは本当に信じていますから、即座に馬鹿にしたり否定してしまってはいけないと思います。
否定したら、もうそうやって、気軽に話しかけてはくれなくなるでしょう。担任としてはそれは避けたいところです。
だからといって、あ、そう!そうなんだー!と、あっさりと同意してしまうのも、何か違う気がします。
同意したとわかった瞬間に、その子は
「だって、新間先生もそう言ってたよ」
と、周囲に触れ回り始めます。
一切、そんなこと言ってないですが。
あ、そうなんだ、と感想を言ったら、先生もそう言ってた!に、なりやすいです。小学校では・・・
高学年だと、確率と割合の違いについて、一緒に考えることがあります。
そして、明日、地震が起きる【確率】と、明日、地震が起きる【割合】と、それらを明確に区別してから考えていくように声掛けをします。
そうすると、後者の言い方がなんかへんだ、ということに気づきます。
あした地震が起きる割合って・・・そんな言い方へんだな・・・
そうです。割合とは、5年生の算数でも習った通り、あるものが全体の中でどのくらいの個数 含まれているのか、ということを示すものですね。
だから、現在(もしくは過去)のことであれば、「全体数が100あって、赤い玉は5こ有ったから5%」という言い方ができるので、割合となります。
でも、確率のように、未来を示すことはできない、のです。
くじが10本あり、つぎに◯◯ちゃんがひいて、当たりくじをひく確率は・・・というのは、未来予測ですね。このとき、全部で10本のくじがあり、その中に明確に1本のあたりくじが「絶対にある」からこそ、10分の1、つまり10%だ、という確率を数値として示すことができます。
ところが地震予測では、未来予測はムリなのです。
なぜなら、わかっているのはすべて過去のことであり、それは過去の「割合」なのです。
こういう地面の動きがあり、同じような地震の分布があり、データを見比べると似たような条件がこれだけあり、そうでない場合がこのくらいあって、地震がこれまでに起きたのがそのうち何回、というようなことだけがわかっている<だけ>です。
つまり、地震学者がなんとかインタビューに応えようとして、
「1年以内に地震が起きる確率は30%です」
なんて言ってますが、これはかなり苦しい言い方です。
明確に当たりくじが1本ある、「絶対にある」って、言い切れないからです。
地震学者は、【割合】から無理やり【確率】を言おうとしているのです。世間に要求されるから・・・
このあたりのことが、以下の本で紹介されています。
デタラメにひそむ確率法則――地震発生確率87%の意味するもの (岩波科学ライブラリー)
要するに、
南海トラフのデータは、かなり少ない(分かってるのがたった数回)のため、その割合から確率を計算しようとすると、ものすごくアイマイな数値しか出しようがない
ということです。
当たりくじつきアイスキャンデーのように、明確に1本の当たりくじがある、とはとうてい言えないような状況を踏まえて、たった数回の過去の事例を「ぜったいにこの間隔で起きる」と断言するようなデータの使い方をして、計算しまっています。(それも過去のデータもかなりあいまいなもの)
なんせ地球の歴史が長すぎですからね。
確率とは、データから計算される割合のことですが、たった数回のデータでは、「割合から確率を計算する」のが、乱暴すぎるのでしょう。
