学習指導要領という大きな義務教育の根幹をなす、ルールがあります。

ご承知の通り、時代とともに、子どもに対する教育の方法や指針は変わっています。
より時代に即した、合理的で社会全体に資するような、指針作りを行うのが国の務めであります。

その最新の動向はどうか。

このような話をすると、多くの方が、プログラミング教育ですか?とか、AIを教育に導入するのですか?のように聞いてくださいます。
今回は、それよりももっと元の部分、より、大元の方針についてです。

ズバリ結論を申し上げましょう。

それは、問題そのものを、子どもが考える。

と言うものです。
いかがですか?
そんなこと、無理だろうと、お思いになりますか?

あるいは、これまで伝えてきた知識はどうなるんだ?軽視してしまうのか?
と不安になる方もいらっしゃると思います。
そんなことをして、誰が一体どのような評価をするのだ?
という疑問を持つ方もおいででしょう。
教師の役割は一体何になるのか?
もしかしたら、パソコンの画面でずっと検索をするだけか?
と極端なことを言い出す方もいます。

国民が混乱してます。
日本は非常に大きな転換点に差し掛かっているのです。
よく考えてみると、大きな転換点に差し掛かっているというのは教育だけでは無い。むしろ、教育や子どもと言うのは、その大きな転換に、巻き込まれた側と見る見方もできます。

社会がこんなに変わるようであれば、教育も変わらざるを得ないよ、と言うのが、文科省の方の本音だろうと思います。

世界には、もうのっぴきならない問題が、目前に差し迫っており、誰か偉い人が解決すれば、それで良いということでは済まず、世の中の人大多数がその問題を認識し、自分の立場で何をすることができるのか、考えなければならないのです。

戦争、紛争、民族のアイデンティティの問題、差別などはもちろん。

環境の課題はもはや緊急事態。
誰か、アイデアのある人は、どしどし実行しないといけない。社会全体で、応援しないと間に合わない。

いわば、革命的な解決を人類は求めています。それも、解が一つではない。一億通りも、解の見つかるような。
多種多様、様々で、誰もが参加できるような、地道で金のかからない持続可能なアイデアと実践を。

日本であれば、トヨタやパナソニック三菱重工、日本石油や住友化学の偉い人たちが、何か良い発明をしたり、仕組みを考えたりしてくれるだろう、と、いうことでは済まないのです。ソフトバンクの孫先生が、良いことをしてくれるよ、では無いのです。もちろん、裏金問題でテンテコ舞いの与党政府の政治家が、国民の将来について考えているとは思えないわけで・・・。

そんな中、中教審と呼ばれる会合が、日本中の識者を集めて、これからの教育について討論をしてくれています。

そこでは。

答えを覚える学習の仕方から、自分で課題を見つける、学習の仕方へ。

と、学習方法の大転換が示されております。

これそんなに新しい話ではなく、もう10年以上前の会議で、示されているんですが、はっきり言ってよく知らないままで、国民は過ごしてしまいました。

学校の先生たちも、実はまだ、よく分かってない。
多くの人が、やはり課題は教師が与えるもの、答えも教師が教えるもの、と考えています。

ところが、答えが無い、という教育を始めなさい、というのです。国が。

問いを、子どもがたてるんですって。

どう思います?

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