時間の無駄を重視する、というのが、Z世代の特質らしいです。
コストパフォーマンス、という言葉は、資本主義社会の中で、よく言われたり使われたりしますね。
かけたエネルギーに見合うだけのリターンが得られたのか、資本主義は常に考えるのです。
今は、どちらかというと、タイパ、らしいですね。タイムパフォーマンス。略して、タイパ、です。
時間を節約したい、というのが、あらゆる行動指針の先に来る、とのこと。
余計なことは時短で切り抜けて、自分が自由になる時間をいかに生み出すか。

それで、今の若い世代は、動画を早送りして見るそうです。
これを、「そんなの、作品を味わえないじゃんか」と捉えるのは、古い世代だからで、若い世代は、それを見るのが目的ではないため、早送りでまったく問題ない。

何のために時短するのかというと、他の目的に時間を使うため。

Z世代は、とにかく、誰かのために、犠牲にはなりたくない。誰かの計算で、動くのはイヤなのですね。
あくまでも、自身の主体的な意図や計画のもと行動したい。だから、見たくもない動画など、早送りするのに限るのです。友達と会話を合わせるために見る動画なんて意味ない。本心で見たいわけではない動画の視聴であれば、早送りで充分。

そうではなく、本当に自分が見たいと思う作品については、ぜったいに早送りはしないそうですよ。

あくまでも、主体性を持つことに、こだわりたい。これが、Z世代の真骨頂!

いつも動画を早送りするという、我がクラスのSくん。
彼は、アナ雪を、一秒たりとも早送りせずに、姉と共に50回以上見たそうです。

そして、なんでそんなに、50回も見たの?

と聞かれ、

「面白いから」
「いろいろ見てなかった部分とか、気がついてなくて知らなかった部分もあるから」

と言ってました。
50回、早送り無しで見ても、まだ分からない、というのです。
どうでしょうか。
この子は、作品の本当の味わい方を、知っているような気がします。

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