きゅうりにマヨネーズをつけて食べることがある。
「マヨラー」ではないが、基本的にマヨネーズが好きな方だ。
しかしその日は、マヨネーズが切れていた。そこで、みそをつけて食べた。
もろみ味噌とか、金山寺みそではなかったが、ふつうのみそでも十分美味い。

食べながら、みそとマヨネーズは同じようなものだな、と一人で考えた。
となれば、マヨラーがいるくらいだから、みそらーもいるだろう、と思う。
たぶん、検索すればごまんとヒットするだろう。
日本人に限らず、世界中に『みそらー』がいるにちがいない。

マヨネーズとみそが近いという話を、人生街道をあゆむ途中、あちこちで聞いた。
レストランのシェフをしていた人に聞いたことがある。
その人が勤務していた場所は、なんだかたいへんに高級なレストランらしかった。
ひょんなことから私は、その人物と2週間ほど共に話をしたり生活をしたりすることがあった。
いっしょに昼食を食べながら、その人が食卓のみんなに言ったのが、

「うちの店では、マヨネーズに白みそを隠し味にしてましたよ」

というセリフ。つづいて、

「マヨネーズとみそは、基本的に非常に相性が良い」

ということでありました。

もうひとつは、ひとしきり「金山寺みそ」が話題になったあとの

「もともと、しょうゆとみそって、同じものだったんですよ」

という話で、それはみんな、へえ!?という反応だった。

たしかに材料は同じようなものだし、発酵食品であることや、作り方も近似している。
同じようなものといえばそうなのか・・・。

調味料のうち、もっとも原始的なものは「塩」でありましょう。
そもそも人間が肉体的に疲労した場合に塩気を求めるのは、ごく当然で、必要なことですからね。
つぎに、穀類などを発酵させて「麹」をつくり、さらに塩とまぜて「もろみ」がつくられました。

これがまあ、ミソのようなものでもあり・・・
さらにしぼれば、しょうゆになるわけで・・・
たしかに、似ているし、同じようなものか。

これを自作することができれば、さぞかし「食生活」は豊かに感ぜられるだろうと思う。
みそは自作したことがあるが、しょうゆはまだ未・チャレンジである。この世で最も強いといわれる『なっとう菌』にもいつの日か、挑戦してみたいモノだナ・・・。

勝手にイメージするだけですが、自分でしぼった「しょうゆ」で、とれとれの烏賊の刺身など食った日にゃ、さぞかし「贅沢」を感じられるだろうと思うネ。以前、金をかけるぜいたくと、手間をかけるぜいたくと比較した、という心理学の研究があった。結果は、手間をかけた方に、人間は「ぜいたく」を感じるらしい。ただし、これはアメリカ人を対象にした心理実験の結果である。

みそに関することわざは多いが、しょうゆに関するものは案外少ない。
「酢でも醤油でも、くえぬものは食えぬ」
ということわざがあるらしい。
食べられないものは、どんなに味をつけてもダメ、という意味だ。
ふつう日本の食べ物は、だいたいが酢で和えたり、醤油で味をつければ食える。
しかし、その酢でも醤油でもダメ、というのなら、もう何をしてもダメで食えない、ということだろう。逆に言えば、和食のほとんどは「酢か醤油」が大活躍をしている、ということになる。

こう考えてみると、その醤油や味噌の原料である「大豆」は日本人の宝であります。
ところが今や日本人が食べる味噌のほぼ99%が輸入大豆だという。
このことを憂いて、「大豆を霞が関でつくろう」と宣言をした官僚がいて、ビルの屋上で大豆をつくりはじめたが、残業に次ぐ残業で面倒がみれず、計画が挫折したと聞いた。
またこの話を憂いた国会議員がやはり、「大豆こそ日本人が日本の土地で育てるべし」と喝破したが、わたしもそう思う。で、教室のプランターで育てている。若さや(枝豆)ができてもビールと一緒に消費しないように気を付けようと思う。

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