スーパーやお店で買っているもの。
以前はプラスチックだったのに、紙に変わってきているものがある。
なにかひとつ、見つけて報告しよう。

こういう学習をしたところ、子どもたちは写真をとってきて見せてくれたり、ノートにイラストをかいて説明してくれたりと、なかなか面白く活動ができた。

写真を撮るのは、とてもいい活動になる。
それを見せながら、説明する、ということが癖になっていると、物おじせずに発表できる子に育っていく気がするよ。
これは欧米ではShow and Tell と言われているらしい?
子どもに限らず、情報を共有する際の当たり前の行動。大人でもそう。

さて、どんなものが発表されたか。

まずは、キットカット。
チョコレートです。みなさんおなじみ。
しばらく前から、袋がプラスチックではなく、紙製になっている。

つぎは、コンビニのお弁当。
ふた以外が、紙製になったものが売られている。
紙だけど、水分にも負けないコーティングがしてあるらしい。

さらに、中身の見える紙製のクリアファイルも世に出ているらしい。
これなど、紙なのに中身が透けて見える、というのが驚きだ。
紙を半透明にするなどという、ちょっと以前なら考えられない技術も、どうやら実現しているらしい。

あとは、惣菜の容器、飲料のふたが、プラスチックの量が少ないフィルム状になってきているものもある。

東京ではスーパーのイオンが繰り返し使える容器でシャンプーや消臭剤、ガムなどを販売する「LOOP」というシステムを始めた。詰め替えられる商品がまだ限定的ではあるが、こうした動きはどんどんと加速していくにちがいない。

こうした動きは消費者の声が生きている。
つまり、「こんなことができたらいいのでは」という声をあげた、貴重な消費者の人がいる、ということだ。
そこには、「どうせそんなのしないよ、企業は金儲け主義だから」という冷めた感じがない。
きっと、企業だって過剰なエネルギーを削減しようとしている。消費者の本音をぶつければ、企業だって動く気持ちはもっている。そう信じた少数の消費者が、自分たちの意見を会社に進言した。

イオンは立派だ。
その声を、きちんと聴いた。
「消費者はうるさいもの、やっかいなもの」という認識ではなく、きちんと仲間として信頼しているところが立派だ。

そういえば、いつの間にか、ロールパンの包装の仕方が変わっている。
以前は、クロージャーという、きんちゃくのように袋の上部を留める道具がついていた。クロージャー

あれはまあちょっとだけ便利といえば便利だった。なぜなら、口を閉じて留めることができるから、なんとなく保存するのがやりやすかったからだ。
しかし、まあ、クロージャーは無くてもいい。別にわれわれがそこまで、求めているわけではない。今の包装の仕方だって、十分だ。袋の口をなんかで別のクリップでつまんでおくか、中身が少なければ、きゅっと袋の先をまとめてしばっておくこともできる。

これもプラスチック削減になっている。
最初にクロージャー廃止に動いたのはヤマザキパンらしい。企業内では社長をはじめ、みんな不安だったらしい。「なんでクロージャーをなくしたんだ!」と、消費者から苦情が殺到するのでは・・・。

しかし、一件もなかった。
すんなり、受け入れられた。
別に、消費者はそこまでクロージャーにこだわってなかった。

これは重要で、実は、「企業が考える消費者の希望と、実際の消費者の希望」とは、別だからでありますね。いっしょのように考えがちですが、実際はちがうのでした。
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考えてみれば、不思議です。
どうして、「こうではないか」と考えることと、実際の事実とは、異なってしまうのでしょう。
山崎製パンの社員は、消費者研究のプロですよ。でも、予想は外れるのですネ。プロでも失敗する。それが消費者マインド、というやつなのでしょう。

なぜ「会社」側の予測ははずれるのか
~ちっとも読めない消費者の気持ち~


↑こういう本がビジネス本で出版されていそうですが、小学校の6年生が総合的な学習の時間にこうした事例をたくさん調べるのも面白いですよね。

※紙製のクロージャーも開発されたらいいのに。

写真は、イオンのループ。
loo@