魚に骨があるように、人間にも骨がある。
そして、どうやら昔の日本人は、「筋肉よりも骨」で米俵をかついだらしい。

俵を運ぶ人


昔から腰が弱くて、1年に1度は

「いや、ちょっと待てよ、これ、あかんやつや・・・あかん、アカン、、、、」

となって、そろ~っと動いて、動けなくなることがある。
少し休んで回復することも多いが、かつてはそのまま動けなくなったことも。(ぎっくり)
だから、身体の使い方、ということでは人一倍、関心がある。

最近、ある人から「骨ストレッチ」というものを教えてもらい、実践している。
一番の研究家は、著作も出している『松村卓』という方だ。
興味のある方は、調べてみてもらいたい。

このストレッチに、骨を意識する、というアプローチがあり、これは面白い。
特に、『立つ』姿勢が変わると、効果をいろいろと実感できる。
骨を意識して立つと、なんと、電車内で吊革無しで立ちつづけることができる。
ガタン、と揺れても、キーーーッ、と停止しても、揺れ戻しがあったとしても、なんのその。
柳に風、と受け流し、楽に立つことができるのだ。

わたしの腰痛に、もっとも役に立っているのが、『手首腰伸ばし』。

(準備)
親指と小指を「きちんと」くっつけて輪をつくり、残り三本指はスッと伸ばす。
さらに別の手の親指と小指で手首の固い骨のあるぐりぐりしたところを「きちんと」はさみこむように持つ。

①椅子に浅く腰かけた状態で腕を前の方へ伸ばしていく。
②押さえている側の手で、押さえられている側の手や腕を前方へ引っ張るようにしていく。
③そのままの力で自然に前方へ引っ張りながら(引っ張られながら)ゆーっくりと、腰を伸ばす。
④これを7回ほどやる。
⑤左が終わったら右もやる。

これをやるようになったら、なぜか身体が柔らかくなってきた。
なんでなのか、ぜんぜん、分かりません。なにか理由はあるのでしょうね。骨とか筋肉とか。

米俵をかつぐことは、生涯のうちでも、まあ、それほど無いでしょうが、筋肉が極端に発達したようには見えない江戸や明治の女性たちがそれを仕事にしていたと聞くと、やはりこれは、身体の使い方、ということになるんだろうな、と思えます。

教員も、骨を意識して、授業をした方がいいですね。
これからは白墨(チョーク)も、親指と小指を輪っかにして持つようにしようっと。