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以前から不思議に思われることを、一つ。

傍目(はため)から、全体に落ち着いているように見える学校は、見た目のわりに、

職員室の不安感が強いのではないか、ということ。


そういう学校では、先生方の、子どもに対する要求のレベルが高いことが、特徴だ。

おなじように、

先生方が、同じ仲間の先生たちに対して要求するレベルも高い。


同僚に対して、

強く見せる。

できると見せる。

キレる、と見せる。

冴えている、と見せる。



そう「見せて」いないと、なにかしら、

責められる感、

うとんじられる感、

蔑まれる感、

という意識が、あるようだ。

だから、職員室が、わりと、

そうはならないよう、自己保身のピリピリムードになる。

それが、子どもたちに、伝わっていることは確実だと思うね。

子どもの世界も、なんとなく、ピリピリ。





かえって、なんだか落ち着かない学校、

いろんな問題を抱えている、とみられている学校の職員室は、

意外にも、不安感が少ないように思う。




なんでかな、と思う。


たぶん、

職員室で、もう、お互いにかっこをつけなくてもよいし、

おのずと、相談しやすい雰囲気になっているし、

お互い様と言い合える、職員間で積み重ねた人間関係があるし、

どうしたって、なにがあったって、協力していくのだ、という

気持ちが強いからかもしれない。

仲間を責めることもないし。

ピリピリムードは、ほとんど、ありません。



これ、保護者から見たら、まるで逆に見えるのじゃないかな、と

ふと、思ったのが、この記事を書くきっかけ。



「子どもが落ち着いているから、いい学校だよ!」

というときの、『いい』の中身は、なんだろうか、と思う。



「いろんな子がいて、ハチャメチャだから、とってもいい学校だよ!」

ということだって、言えると思うね。

表面が静かだけど、内心はピリピリ、というの、よくありがち。

逆に、表面は波打っているように見えても、その実、一人ひとりはとっても充実して

のびのびしている、ということも、よくあることだろう、と思います。

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