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(前回からのつづきです)

パターン2は、高学年向け。

これは、ともかく、【実験と表とグラフ】。
これが決め手になります。


もうすでに、わかっているようなことや、本に書いてあることで、良いのです。

自分で工夫して、家にあるものや安価な道具で、思い切り実験できることが大事。

子ども時代は、「実験」という2文字だけでも、十分にこころがはずむのです。




ところで、自由研究、わたしが好きなのは、パターン3です。

つまり、
実験をして、新しい発見をする。

これは、子どもだけでなく、中学生にも高校生にも、ときにはもしかすると
大人にだって、高度なことです。

たとえば、
魚には色彩が見えるのか。

こんなの、はたしてどうやって実験するのか、分かりません。
実験するったって、どうやるの?

このくらいのレベルが、パターン3です。

しかし、これ、なんとなく実験してみた、というので、いいんです。
水槽を赤い画用紙でとりかこんだときの、餌のがっつき方、というのでもいい。
3日後、青い画用紙で同じようにえさをやって、ちがいを見てみればいい。

ずいぶん主観的な実験で、厳密にいえば科学の世界からは遠いものなのですが、
小学生にとっては、

「なんとか実験したい。とりあえず実験してみよう」

という気持ちと、アタックする行動が大事なので。

この、【実験のやり方】、という部分について、先生や親に相談するのは、とてもよいことだと思います。


以下、参考までに。


1) うちの猫は、左利きか、右利きかを検証してみる。

2) かっぱえびせんをつくりたいが、作り方がわからないので、袋の原材料名をみて、勝手に想像してやってみる。

3) 夏休みをすべてつかって爪の長さののびる速さをしらべる。

4) 1ぴきの蟻と砂糖をびんに入れて放っておくと、翌日も「はたらき蟻」のままでいるか、だらけた蟻になるか検証する。

5) 新しい漢字を発明し、現代社会において漢字として認めてもらうにはどうしたらよいか調べる。

6) 手羽先を食べたあとに、骨がのこったので、ポリデントで骨を洗い、きれいな骨格標本にしてみる。

7) すいかの種の場所を、徹底的にしらべてみる。

8) 積木で迷路をつくり、ダンゴムシを入れて走らせ、学習能力があるかどうかしらべる。

9) コンビニエンスストアに集まる蛾を捕獲し、各コンビニごとに蛾の種類の違いが出るかしらべる。

10) お母さんの機嫌がよくなる一言はなにか、毎日調査する。


好きなことに、どっぷりと浸りこむ快感は、
小学生にとって、なによりの「心のごちそう」ですナ。

昆虫クラブの活動風景2