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POST TRUTH。
オックスフォード英語辞典が2016年を象徴する「ワード・オブ・ザ・イヤー」に選んだ。
客観的事実より、感情的な訴えかけの方が世論の形成に影響することを示す言葉。

「人間は、感情的な訴えに耳を貸すのであって、事実はどうか、などとは考えようとはしない」・・・のだそうだ。
えーっ・・・本当か?


【欧州の事例】

欧州連合(EU)離脱をめぐる英国の国民投票では、離脱派が「英国はEUに毎週3億5000万ポンド拠出している」とウソのスローガンを使った。
それは、いわば「高度な」デマであったが、事実かどうか、という世論は起きず、

「英国は馬鹿を見ている」
「英国はEUのために損をしている」

という人々の感情や思い込みに火をつけてしまった。
実際には拠出している額は嘘であり、EUと英国との結びつきは金だけではないにも関わらず、
EUと英国のお互いの関係はどうあるべきか、という話題が
『金をいくら出しているか、損か得か』
という話題に切り替わってしまった。


【米大統領選の事例】

米大統領選では、「ローマ法王がトランプ氏支持を表明」などフェイクニュースが流れた。
これも、高度なデマであったが、事実かどうかを確かめようとする人は少なく、
「法王の考えに従おう」
とする人々の投票態度に影響したといわれている。

どちらの事例も、『客観的事実より、感情的な訴えかけの方が世論の形成に影響した』、というわけ。
つまり、現代の人々がTRUTH(事実)よりもちがうもの、その次にくるものをみようとする、という意味で、「POST TRUTH」ということらしい。ちなみに、「ポスト」はラテン語で「後に来る」とか「次の」といった意味です。



人間は、なぜ、TRUTH(事実)をみようとしないのか。

原因は、人間の教育にある、と思うね。

で、この授業をしようってわけ。



全部で、11時間。

1) 幸福になる薬(危険ドラッグ)を勧められたら?

2) 自分の身の回りの事実とはなにか?

3) 事実と感想

4) 事実と意見

5) なんで腹が立つのか?

6) これはだれのものか?

7) 勝負には勝つのが良い?

8) 人間の優劣とはなにか?

9) 「役立たずは殺す」という法律ができたら?

10) 国のために国民が働く国か、国民のために国を整える国か、どちらに住む?

11) 自分の生きる目的は?


けずって、けずって、11時間でギリギリ。
当初はこれの倍、22時間分の授業案ができたのだけど、学校現場にはそんなヒマが無いからね。仕方がないよネ。

世界は広いのだから、どこか別の国で、だれかこんな授業をやっている、という人がいたら、ぜひ授業案を交流しあいましょう!「POST TRUTH」の授業、ぜひ、広めていきましょう!

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