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卒業ということが、こんなに自分の心を揺り動かすとは思ってもみなかった。

今のわたしは、自分でも驚くような「惜別の情」に悩まされている。

自分は、もっとあっさりしたタイプだと思っていたがなあ・・・。



正直、子どもたちが、かわいくて仕方がない。

男子が6年生らしからぬほどのやんちゃを振りまきながら、真剣に鬼ごっこをしてから教室に戻ってくる姿さえ、なにか本当にかわいくてならぬ。

この子たちと、ほんのあと何日かでさよならすることを思うと、なんだか、ちょっと目にゴミが入ったかのようで、涙腺が・・・という感じ。

一人ひとりが、今までよりも、すごく大きく見える。

ちょっとした休み時間。

目の前に入れ替わり立ち替わり、教卓の前へ、ほんのちょっとあらわれては、

「先生、寒いからストーブの温度あげようよ」

とか、

「わたし、花粉症すごいんだよね」

とか、

「先生も鬼ごっこやろうよ」

とか、

「春休みの宿題って、中学に出すの?」

とか、

「教室、あんまり早く片付けちゃうから、なんだか寂しい」

とか、

いろいろと子どもたちが話しかけてくるのが、もうあと、ちょっとで尾張。

芽吹き1