.
できるだけ、ぼうっとしてみる。

これは努力してやろうとすることではない。

ふと、力の抜けたような、

さっきまで頭の中を占めていた心配ごとの

何割かが急に

空のかなたにすうっと

吸い込まれてしまったときのこと。



ぼうっとして、なにか、考えているような、いないような、

目の前のことに、気持ちが吸い込まれて行くときの心地よい感じが

不思議なことに、いつまでも印象深く残っていて・・・。



そのときに、目の前にいたもの、映るもの、話しかけてくるもの。

自然界の、何かが、

黙っているだけのわたしに向かって、

働きかけてくるような気がする。



ふと。

視線を感じて。

その先に。

蜘蛛ですが何か?


「あ、気が付いた?きゃはは・・・」


蜘蛛と、目があう瞬間の出来ごと。

空から、やわらかい光が、降りてくる日の朝。