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ある人を、奇異な目でみる、ということ。
このことの異常さに、当の本人は、まったく気づかない。
自分自身が、「奇異だとみる視点」をもつことの、異常さに、気づけない。
それで、「あの人、変だよね」、と、言ってしまう。
「あの人、よくわからない」と、言ってしまう。
「なんなの、あの人」
だって。
自分の基準こそが、世界標準だと思っている。
わたしの思う「世界標準」が、真の「世界標準」だと思っている。
わたしは正義、と。
Fさんのブログに、四つん這いで走るランナーのことが紹介されていた。
四つん這い?
走る?
その時点で、目がテン。
Fさんのブログによると・・・
・・・と、書いていらっしゃる。
大笑いして、肩をたたいてくれた。
このことは、いとうさんにとっては、かけがえのない体験となる。
教室では、どうか。
「あなたはヘンです」
というメッセージを、子どもたちに、植え付けようとしていないか。
ヘンだからやめろ、
ヘンじゃないから良い、
ということで、子どもを操作しようとしていないかどうか。
わたしは最近、土日のたびに虫の写真をとって、月曜日に子どもに見せる。
とくに、イモムシ関係の写真になると、子どもたちはさまざまに反応する。
「ギャー」
「先生、見せないで!」
「気持ち悪い!」
わたしは満悦しきって、ある子をさがす。
気持ち悪い、というのでなく、目が輝いてみている子。
以前、校庭の中の木のうちで、枝と葉から、サロンパスのにおいがする木を教えてくれた、Fくんだ。
その子と視線を合わせて、
「どう?きれいでしょう」
すると、Fくん、なんと返答したらいいのか分からないから、戸惑っている。
そのやり取りを聞いたほかの女子は、
「えー!きれいだとか言ってる!先生、おかしい!」
わたしはますます満悦して、
「きれいだよね。ほら、このラインが。オレンジ色もいいし。きれい~」
すると、Fくんは、
「うん。オレンジがいい」
とか、言ってくれる。
わたしは、無言でそのまま握手する。
彼はとびきりの笑顔になる。
それを見て、女子はますます、おもしろがって悲鳴をあげる。
「きみは、イモムシの美しさがわかったんだね。教師冥利に尽きるよ」
わたしは窓の外に視線を一度とばしてから、もったいぶって彼を見つめ、芝居がかった声で、
「イモムシの美を理解した君も、本当に美しい心を持っている」
とつぶやくと、もう教室は悲鳴と怒声が入り混じって、大変になる。
ところがね。
おもしろいのは・・・・
あとで、休み時間になって、
ほんの数人ですが、
出てくるんですよ!!
(これが不思議だねえ。子どもって)
写真は、いとうけんいちさんの四つん這い走法。↓↓

ある人を、奇異な目でみる、ということ。
このことの異常さに、当の本人は、まったく気づかない。
自分自身が、「奇異だとみる視点」をもつことの、異常さに、気づけない。
それで、「あの人、変だよね」、と、言ってしまう。
「あの人、よくわからない」と、言ってしまう。
「なんなの、あの人」
だって。
自分の基準こそが、世界標準だと思っている。
わたしの思う「世界標準」が、真の「世界標準」だと思っている。
わたしは正義、と。
Fさんのブログに、四つん這いで走るランナーのことが紹介されていた。
四つん這い?
走る?
その時点で、目がテン。
Fさんのブログによると・・・
四足走行でギネス世界記録を持つ「いとうけんいち」さん(32)。
動物園で見たサルのマネをして、四つん這いで走る練習をしていた。
「日本だとみんな逃げていくところだが、米国人は『お前何やってるんだ』と聞いてくる。『サルのまねだ』というと大笑いして肩をたたいてくれた」。
この幼子のような純真な感動とそれへの受容環境が、後の彼の道を決定づけたようだ。
・・・と、書いていらっしゃる。
大笑いして、肩をたたいてくれた。
このことは、いとうさんにとっては、かけがえのない体験となる。
教室では、どうか。
「あなたはヘンです」
というメッセージを、子どもたちに、植え付けようとしていないか。
ヘンだからやめろ、
ヘンじゃないから良い、
ということで、子どもを操作しようとしていないかどうか。
わたしは最近、土日のたびに虫の写真をとって、月曜日に子どもに見せる。
とくに、イモムシ関係の写真になると、子どもたちはさまざまに反応する。
「ギャー」
「先生、見せないで!」
「気持ち悪い!」
わたしは満悦しきって、ある子をさがす。
気持ち悪い、というのでなく、目が輝いてみている子。
以前、校庭の中の木のうちで、枝と葉から、サロンパスのにおいがする木を教えてくれた、Fくんだ。
その子と視線を合わせて、
「どう?きれいでしょう」
すると、Fくん、なんと返答したらいいのか分からないから、戸惑っている。
そのやり取りを聞いたほかの女子は、
「えー!きれいだとか言ってる!先生、おかしい!」
わたしはますます満悦して、
「きれいだよね。ほら、このラインが。オレンジ色もいいし。きれい~」
すると、Fくんは、
「うん。オレンジがいい」
とか、言ってくれる。
わたしは、無言でそのまま握手する。
彼はとびきりの笑顔になる。
それを見て、女子はますます、おもしろがって悲鳴をあげる。
「きみは、イモムシの美しさがわかったんだね。教師冥利に尽きるよ」
わたしは窓の外に視線を一度とばしてから、もったいぶって彼を見つめ、芝居がかった声で、
「イモムシの美を理解した君も、本当に美しい心を持っている」
とつぶやくと、もう教室は悲鳴と怒声が入り混じって、大変になる。
ところがね。
おもしろいのは・・・・
あとで、休み時間になって、
イモムシの昆虫図鑑を、
だまーって、
見ている女子が、
ほんの数人ですが、
出てくるんですよ!!
(これが不思議だねえ。子どもって)
写真は、いとうけんいちさんの四つん這い走法。↓↓
