もうずいぶんいろいろなところで言われて、今更感もある。
でも、自分で見た実感を書いておこう。

結論からいえば、子どもも見て良し、でありました。
うちの子、1年生ですが、耐えられました。
2年生も、耐えられるでしょう。
3年生なら、なんとはなしに、大人の世界のドラマチックな部分をそれとなく感じることができるのではないでしょうか。
高学年なら、意味がわかると思います。人が、あきらめない境地に立とうとしている、そのことの意味が、感じられると思います。



行ってまいりました!!
東映の映画館へ!
さあ、どうだったでしょうか。東映、渡辺謙さんの「はやぶさ」は!



20世紀FOXの「はやぶさ/HAYABUSA」は、コピー。
完全コピーとコミカル演技。
的川先生役の西田敏行さんがその象徴で、なんだか、夏休み家族向けムービー、という感じでした。
その内情は、相模原でのロケがたくさんあり、わたしも半分だまされたように、本物そっくり。
管制室のSUNのマシンや、「飛行安泰」の神社札のシール、ソラリスのキーボードの紫色カバー、その他、多くの画(え)が、とてもよくできていた。
宇宙研(ISAS)のメールマガジンにも、「20世紀FOX社のは、オタク心を刺激する仕上がり」と山本さんが書いていらっしゃいます。



さて、東映の方はどうだったでしょうか。
渡辺謙さんが、東日本大震災を気持ちの上で抱え込んでのロケだった、というのが分かりました。
なんだか、とても、見ていて、苦しくなる。

でも、それは進めなくてはいけない歩みである。
一歩一歩が、託された、思いの込められた歩みである。
そして、自分たちには、それをやれる、という自信がある。

まあ、本当に男っぽいというか、クサイというか、そんな世界でした。
でも、実際の職場って、どこもそうですよね。フル回転の心地よさ、いさぎよさ、疲れるけど、気持ちは晴れている。
そんな、日本人の勤務する姿、働く風景が、画面の中にこめられていました。



今回は、完全コピーでもないので、前回のようなつっこみは、しないで見ることができました。
前に一度、20世紀FOXを見ているからか、また別の作品として、ふつうの映画として見ていることができました。
(前回は、川口先生が最後、B棟3Fの廊下を出て左にまがったところで、涙がひっこんだ。おい、そっちはトイレだろ!)


今回のセットの方が、なんだかキレイすぎたかな。
おそらく世の中の多くの人の期待やイメージが、

「はやぶさの管制室はこんなふうにキレイにちがいない」

と思っているからだろう。
実際は、・・・それほどでもないぞなもし。
ブロックのようになった絨毯が、あちらこちら、めくれていたのを覚えています。
また、管制室と廊下、建物内描写の異なっている部分があり、先生とNEC社員が言い争った後にNECさんが出て行く場面は、いったいどこの場所なのか?と疑問。
どう見てもC棟。
管制室はB棟の3Fだから、なぜ管制室からかばんをもって出て行くとC棟の1階に出るのか、ちょっと混乱しました。
また、管制室の入口と廊下につづくレイアウトが実際と異なります。これは、最後に川口先生が

「できれば彼(はやぶさ)に、地球を見せてあげたい」

とつぶやくシーン。ここを、背景の管制室とかぶさるように画をとりたくて、レイアウトの変更をしたにちがいありません。


宇宙研がバッと画面に出てきたときや、例の生協の食堂が映しだされると、

いやー、なつかし~!!

おばちゃーん、いつもおかずの盛り、多くしてくれて、ありがとー!!




と叫びたくなります。
今回、おばちゃんは画に映りませんでした。残念。
(20世紀FOXではぼやけたけど、出ていたのに)


あと、宇宙研(うちゅうけん)の発音は、最後が、下がります。

うちゅう→けん↓


と発音してください。
盲導犬(もうどう→けん→)、に似た発音となると、本場風でなくなります。何人かの役者がそう言ってました。