実は愛知県に、幼いころ住んでいた。
ふたたび四十路を目前にまいもどった、ということになるのだが、高校の頃に、絶景と言うべき紅葉の景色をみたことを思い出した。
高校2年。
受験のために土日も塾通いをする生徒が多かった中で、たまの休みに、友人にさそわれて「定光寺」へ行った。
JRの中央本線。
千種から乗って、友達の住む春日井を経由し、定光寺へ。
春日井駅で、友人は約束していた車両に乗り込んできて、いかにも楽しそうな表情を浮かべた。今でも思い出せる。
こうしてみると、昔の友達の顔というのは、笑顔が多いなあ。
人間の脳が、そういう記憶ばかりを残すのだろうか。
早朝の駅舎におりると、すでに静かな秋の空気。
ピリリと感じるくらいの、冷気がそで口から肌に伝わってくる。
定光寺では、雲水がきれいな頭にてぬぐいを巻いて、いっしょうけんめいに石段をみがいていた。
ひさしぶりに、妻子を連れて、たまには定光寺にでも・・・と考えていたら、妻の方がやはり先手で、
「来月には、モリコロパークへ行こう」
と計画していた。
大木のメタセコイヤ並木があるらしい、とはきいていた。
毎年、11月下旬ごろには、その並木道が、また詩情感たっぷりと秋色に染まった景色となり、見事だという。
いやはや・・・
クラスの荒れ、という難題を抱えつつも、家族のことを考える余裕があるんだから、まだ大丈夫か・・・。
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