クラスの女子ボスが、ずっとインフルエンザで休んでいて、テストをやり残した。
テストを個別に行った。
他の子どもたちは、図書室で読書。
しずかな教室で、ボスと他の一人と私。
ボスは、算数のテストをする。
おとなしく、テストに向かった。
さすがに、テストはやらなきゃ、と思っているのだろう。
それと、もう一人が中ボスで、わりとテストに対しては前向きな女子だったから。
それに引っ張られて、刺激を受けたのだろう。
ボスが、一問目から連続で間違えていく。
「エラーレスラーニング」
という言葉が脳裏をよぎった。
ここでただただ、適当な数字を書かせるのか、このとっておきの時間(一人で机にきちんと向かっている状態)を、もっとも効率よく生かすためには・・・。
迷いなく、横で逐一、指導をした。
かんたんにいえば、教えた。
テストを教えたのだから、点数にはならない。
だけど、見ていると、点数はわかる。0点だ。
なんと、ボスは、かけ算を何度も、何度も間違えた。
割り算をやらない理由がこれでわかった。
最初、わかるよ、できるよ、と言っていたのを、うっかりそのまま信じてしまっていた。
たしかに当てられて、答えなかった。
算数の時間。満足に答えられることが少なかった。
しかしそれは、たまたま(というわりには、今思えば回数が多すぎるが)隣の子とおしゃべりをしていて、理解していなかったのだ、と思い込んでいた。
プロと、アマのちがいだなあ。
アマでも、とんだ甘ちゃんだ。
自分が情けなくて仕方がない。
しかし、落ち込んでいるヒマはない。
なんとかしていく。それだけだ。やれるだけのことをしてやる。
割り算のプリント問題集を、自宅でやるように、と渡した。
3年生と4年生の復習である。
それも、かんたんにできるように、ほとんどが薄い字の答えが半分以上書いてある。
それをただなぞるだけでも、読んでいくうちに解かる、というタイプのもの。
これなら、と思って渡したら、初日に一気に10ページしてきたが、それ以後はなにもない。
「わすれた」
と言って、持ってこない。
忘れたのが連続して、ほぼあきらめ、ていたが・・・
今日、ようやく、ストンと肝におちた。
つまり、わり算の前提となる、かけ算が、わからなかったのだ!!!
これが3学期目前、冬休み目前まで、放置されていたのだ。
大失敗、である。
その子はそうでもないが、他の先生仲間に聞くと、超反抗的で、半分以上発達障害と考えてもさしつかえないほど、心の状態に空白があり、心の栄養が不足し、自尊心が傷つけられてしまっている高学年女子もいる、という。
その子だって・・・
かけ算ができないのだもの、授業なんて聞く気になれないよ・・・
どうするか。
思案中です。
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