子どもに、どんな力をつけてやりたいか。

国語算数、理科社会、音楽図工・・・
いろいろ浮かんでくる。

教科外でも、友だちとつきあう力、集団で暮らす力、意見を言う力、聴く力、書く力。
コミュニケーション力、といろいろあろう。

いやいや、根本はもっとちがうよ。困った人を助けようとするやさしさだよ、という人もあろう。
一番困っている人に寄って行こうとする心根(こころね)を育てるのが一番だ、という声も聴かれるだろう。

そういういろんな力をすべてひっくるめて、さて、いちばんは何か。

こんな問いを、初任者の仲間にしてみた。

実は、夏休み期間中、仲のよい初任者どうしが集う機会があったのだ。(つまり呑み会)
全員集合するまでの間、時間があるのでいつものようにダベリングしているときのこと。

「結局、どんな力をつけたいか、ですよねえ」

という会話のあと、ふと気になって、じゃあ、一番、というと、ナンなのだ、ということになったのだ。実は初任者の仲間うちで、1学期の間にかなり悩んだ問題があった。それが、学級経営目標だ。それぞれが、どんな学級をつくりたいのか、と考えたのだが、それほどハッキリと何かが描けているメンバーはほとんどいなかった。

そのときの会合でも、「何かにしぼるの、むずかしいですよねえ」ということで終わったのだ。
前段で、こういった話し合いがあったので、ちょっとマジメな話し合いになると、「どんな力をつけたいのか」ということが、焦点化されてくる。


どんな力をつけたいのか。
自分なりに、ずっと考え続けている。

今の時点で、どう思うか整理する。

「自らをふりかえる力をつける」
こう考える。

最初、こう思った。
いわゆる、「生きる力をつける」
じゃ、生きる力とは何か。

思考を、ギュッと濃縮する・・・。


自分のめざす方向に、自分をいざなう力。


つまり、こう考えた。
子どもが、自分の足で、自立して、生きることができる。
それは言葉を変えると、自分のねがいを成就させながら、この社会の中で自分のあり様をコントロールしながら生きていくことができる、ということ。

そのためには、

まず、自分の夢を知る。
自分が何をしたいのかを知る。

そのために、
自分がどんなふうに物事をとらえ、感じ、考えるのかを知る。
自分は自分のねがいに一致する方向に進んでいるかを知る。

自分が今のままでよいか、ふりかえることができているかどうかが、カギとなる。