学級経営案をもちよって、初任者が集った。
指導主事のお話を聞く。
それぞれの学級の様子を出し合う。
「苦しいです。」
目の前の、スーツ姿の仲間が、口を開く。
冒頭から、重苦しい話題になりそうだ。
・授業の始まりに、時間がかかる。
・子どもたちの中の、リーダー格の子が、だんだんに威張りだしている。
・授業をどうしたらいいのか、わからない、・・・など。
どんな学級にしていきたいか、話し合う。
学級目標に掲げたもの。
ADHDや自閉症の児童に対応しようとして工夫して書かれた箇所。
学級経営案に、それぞれの担任の、苦心が見えてくる。
元気な学級、がんばる学級、という言葉が出てくる。
元気とはなにか。がんばる、とは、なにをがんばるのか。そもそも、がんばる、というのはどういう状態をさすのか。なにで評価できるのか。
いろいろと話し合うことになる。
うーん。
頭を悩ませるわれわれ、初任者たち。
むずかしいなあ。
あらためて、学級とはなにか、自分はどんな学級をめざすのか、考える機会になった。
自分の学級経営に、「一歩踏み出すクラス」という文がある。
この、一歩踏み出す、とは何か。
目の前の、他の初任の仲間に、尋ねられた。
踏み出す前と、後で、どんなちがいがでてくるのか。
子どもは毎日成長している。
そのことと、あえて、意識して、一歩踏み出す、ということのちがいは何か。
一歩踏み出すとは、カラをやぶることだ、と話した。
しかし、殻をやぶる、という言葉にしたって、それがいったい、なんなのだ。
具体的な、子どもの動く映像となって、自分にはそれがはっきりと具体的にえがけているのか。
子どもの強さや弱さ、課題、悩み、そういったものをひっくるめて、理解して、なお、本質的な「殻やぶり」をうながしていくこと。
自らの、内なる目的を知ろうとする人間に、育っていくための、「殻やぶり」でなければならない。
初任研の会合を終えて、それぞれ、駅までの、川のほとりの道を歩きながら、ぼんやりと考えが続いた。
ひさしぶりに、夕焼けの見える時間に、帰宅できるな。
駅ビルのガラスに、オレンジ色が照りかえる。
また、あした。
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