語りの会 という会がある。
様々な語り、を聞いたり、実演したりしながら、民話の語りの響きや物語の世界を味わおうという会だ。

元教員の先輩方が、長く地元でやり続けていらっしゃる。

今日、そこへ初めて参加させていただいた。

招かれていたのは、長く沼田さんという俳優の先生に長く師事して、民話の語りを学んでこられた方。
東北の民話を三本、実演していただけた。

片目狐
逆さ狐
あとひとつ、雪の降る話で、これは題名を何とおっしゃったか忘れてしまった。

近所の公民館の小さな和室で、目の前で演じていただくと、にわかに東北の雪の野原が、現れてくる。

ゆっくりとしていても、その第一声から、ある世界を感じさせるような緊張感のある、凛とした声を聞いた。

雪は、のんのん、のんのん、と
降り積もっていく。

子供たちの前で、この言葉の、緻密さ、無駄のない感じを、ぜひ味あわせてやりたいと思った。

子供のたちの体に、
しみこませてやりたい。
この、深い世界を。
この、日本語を。