面接で、長くしゃべることのメリットは、ない。
ああ、この人は、丁寧に、くわしく語ってくれたな・・・、などと評価されることはない。
長くしゃべるほど、的を得ていない、端的に話すことができない、と診断される。
話すのに、短すぎる、ということはない。
短いことをおそれてはいけない。
短く返答し、不足があれば、また試験管がそれについて、
「それはどういうことですか(具体的にはどういうことですか)」
と尋ねてくれる。
それに答えていけばよい。
私の場合、転職のくだりを、長く喋りすぎた。
ここが、30代転職組の、おちいる罠であろうと思う。
私は特に、会社をいくつも替わっていた。
それを、ひとつひとつ、説明しなくては、と思い込んだ。
「会社をいくつか経験されていますね」
という質問に対して、
「はい」
でよかったのに、
「ええ、実は、一つ目の会社のことなんですが・・・」
と話しすぎてしまった。
気がつくと、不機嫌そうな(・・・と私が感じた、受け取った)顔をした面接官の表情が
目に入った。
それまで、とうとうと、自分の事情を述べていたのを、あわてて、
「・・・・ええ、というわけで、そうなりました」と言い切って、
話をやめた。
これでは、しりきれとんぼの感がぬぐえない。
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