算数の授業を連続でやっている。
4クラスを、1時間ずつずれながら、順番にまわっている。
同じ単元の授業。内容もまったく同じである。
ちょっとずつ変更しながらやる。1時限目と2時限目で失敗だったな、と思うところは、3時限目から少し工夫して変えてみながらやっている。
これまで3日間、このパターンでやってきたが、1時限目から、よし、と思えることはない。
4時限目までくりかえしやってみると、いかに1時限目がわかりにくかったか、と思えてならない。
やっぱり、授業は一度では惜しい。何度も同じ授業をやってみると、すごくわかる。
児童の反応が、こんなにちがうのか、と目の覚める気がする。
発問のタイミング、指示の前にほんの一言、確認を入れる。ゆっくり言ってみる、チョークの色を変えてみる。テンポをすごく早くしてみる。繰り返してみる。いろいろ試せる。
しかし、こんな幸福な体験はほとんど今回だけである。
ふつうの担任をもって、授業をする場合は、1回目だけ、しかない。
その1回の授業で、肝心な発問を投げかけられなかったら、取り返しのつかないことになるか、あるいは相当なまた回り道が必要になる。
いや、やはり、とりかえしがつかない、というのが本当だろうと思う。
その子にとって、その単元は、この授業しか、ないのだ。
プリントのマルツケをする。
足し算と引き算を間違えている。
がっくり・・・。
ひざが折れるようなショックを味わってから、ふたたび立ち上がる。落ち込んでいる暇はない。
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