20代の10年間は、はっきりとまじめに一日2食。
朝ごはんを食べず、11時ごろに昼食を食べ、夕食を夜8時ごろ食べていた。
計算すると、一日のうち、夜間から昼までの15時間は空腹である。
当時はよく考えもせず、みんながやっているから、というのが最大の理由であった。
20代にそのような食生活を送っていたため、30代になってシャバで働くようになると、周囲に朝食をとっている人もちらほら見受けられ、
「あれ?食べた方がいいのかいな」
という不思議な気分。
このころ、いっしょにシャバに出た仲間のHくんと会うと、やはりお互いに悩んでいるのは朝食を食うかどうか、という問題で、
「いやあ、あのあと、実は山小屋で働いたんだけど、朝4時に起こされていきなりすぐに『いただきます!』と山盛りのごはん。10年間朝食を食ってない身体には、あれは堪(こた)えたわ」
と、めげた顔をした。
わたしはその話をした時には、まだ朝食を食っていなかったので、ときどきHくんのその話を思い出すたび、「やはり朝食は危険なんや」と再確認していた。
ところが。
ほんの数か月であったが富士通のコールセンターで働いていたとき、ひょんなことから朝食を食べるようになった。
武蔵小杉駅の小さなマクドナルドで、かならず朝マックを食う同僚がいたためである。
あるときふと誘われて、朝、あのやわらかなマフィンだとか目玉焼き?を食うと、感動して涙がこぼれそうになったことを覚えている。
「朝食、ひさしぶりや~」
同僚は不思議そうな顔をするばかりであった。
それから朝食の研究を始め、結局はしばらく、ごはんと味噌汁となにか、という簡単な朝食を食べるようになった。朝食を始めると、体もなんだかそうなっていくようである。それまでは気にしたことがなかったのに、起きるや否や、
「なにか食べたいナ」
と思うようになった。見事な変わりぶりである。同時に、なにかようやく人並みになれた気がした。
「すごいな俺。ちゃんと朝食を食ってるwww」
その後しばらくエンジニアの仕事をしていると、やはりなにか口に入れてからでないと、どうもなにかやる気が起きないというか、頭が回らない気がする。
それで、エンジニア時代も朝食を家で食べた。間に合わないときもあったが、そんな時は仕事をしながら、なにかほおばって食べたこともあった。
当時を思い出すとある光景が思い浮かぶ。
エンジニア時代に隣の席にいたのが、わたしより4,5歳は年下であろうYくんで、彼は独身貴族であったためか、必ず朝、職場にくるとすぐにサンドイッチをほおばるのであった。
そして、必ずといっていいほど、彼がサンドイッチをほおばった瞬間に、顧客から電話が入るのであった。そんな時は彼が呑み込み終わるまで、わたしがしばらく応答し、時間を稼いだこともあったナ・・・。
その後わたしはなぜか小学校教員になったのだが、さて、朝食はどうなったか。
今度は、食えなくなったのでありました。
なぜかというと、単純な理由で、朝早く起きねばならなくなったためです。
駅前の便利の良いマンションに住んでいたが、ぎりぎりまで寝てしまい、間に合わない。
だんだんと朝食を食わなくなってしまった。
しかし、これは思いがけない変化をもたらした。
おどろいたことに、体調が良いのである。
わたしは子どもには
「早寝早起き、朝ごはん!」
と教えながらも、自分自身は一日に2食しか食わない生活をつづけた。
やがてまた時代がうつり、田舎に引っ越した。
すると、今度はまた通勤に余裕がでて、朝食を食べるようになった。
加齢もあったのか、ちょっとずつ体重が増えてきた。
それは私にとっては危険なことで、ちょっと増えるだけで、腰痛が出る。ほんの2キロくらい増えただけでも、なにか腰回りにおもりが増えたようになって、腰痛がピリピリと始まるのである。
わたしはまた、朝食を食わなくなった。
すると、とたんにまた体重が減る。
結局のところ、どっちが健康にいいんだか、悪いんだか、さっぱり分からない。
今はともかく、食べないで暮らしている。
夜8時以後は食べないで、昼は12時40分まで食べない。
なんと、16時間は空腹である。
小学校の教員は生活リズムがこのうえなく安定しており、きまった時間に起きて決まった時間に寝るし、おそらく細かく見ていけば、5分もちがわず、毎日おなじ行動をとっている。
教室で子どもたちが見ている前で間食する勇気はないので、やはり16時間の空腹時間がある。したがって、15時間以上の空腹でスイッチが入ると言われている、「ケトン体活動」は保障されているのである。
ケトン体というのは、小さな飢餓状態を感ずると始まるホルモン活動の一種だそうだ。
長時間の空腹があると、ケトン体が活動を開始する。
そして、人体の危機に対応するための様々な活動をするのだが、その活動の中の一つが、活動の結果として「やせる」効果を生むらしい。これを一部の人は「ケトンダイエット」もしくは「ケトン体ダイエット」とよぶ。(炭水化物を制限する、という人もいて、ケトン体ダイエットの一つの方法らしい。しかし私は炭水化物はがんがん食べているため、純粋にはケトン体ダイエットではない)
ケトン体を故意に活動させることには、賛否両論がある。
調べてみると、医学の世界ではケトン体ダイエットを推奨する学者もいるし、逆にケトン体ダイエットを危険視する学者もいるそうである。ただ、先に書いたように、わたしの実践方法はただ単に『空腹の時間帯がやけに長い』というだけのことである。したがって、おそらく私のは「ケトン体ダイエット」ではない。
朝食をぬいているだけ。
ただ、空腹を長時間にしているだけ。
ただの手抜き、なまくら、である。ナマケモノがやるダイエットなのだ。すなわち、#なまくらダイエットである。
朝食を抜いて、超ショック!
超ショックダイエット!
と呼ぶのが正しいであろう。
ともかく、お昼の給食は毎日子どもたちがごはんもおかずも大盛りにしてもってくるし、夕食も腹が空くので、いつも、嫁様が「よう食べるねえ」というほど、この上なくたくさん食べる。
これだけ食べてるのだから、ダイエットじゃないよな、と自分をなだめている。
朝ごはんを食べず、11時ごろに昼食を食べ、夕食を夜8時ごろ食べていた。
計算すると、一日のうち、夜間から昼までの15時間は空腹である。
当時はよく考えもせず、みんながやっているから、というのが最大の理由であった。
20代にそのような食生活を送っていたため、30代になってシャバで働くようになると、周囲に朝食をとっている人もちらほら見受けられ、
「あれ?食べた方がいいのかいな」
という不思議な気分。
このころ、いっしょにシャバに出た仲間のHくんと会うと、やはりお互いに悩んでいるのは朝食を食うかどうか、という問題で、
「いやあ、あのあと、実は山小屋で働いたんだけど、朝4時に起こされていきなりすぐに『いただきます!』と山盛りのごはん。10年間朝食を食ってない身体には、あれは堪(こた)えたわ」
と、めげた顔をした。
わたしはその話をした時には、まだ朝食を食っていなかったので、ときどきHくんのその話を思い出すたび、「やはり朝食は危険なんや」と再確認していた。
ところが。
ほんの数か月であったが富士通のコールセンターで働いていたとき、ひょんなことから朝食を食べるようになった。
武蔵小杉駅の小さなマクドナルドで、かならず朝マックを食う同僚がいたためである。
あるときふと誘われて、朝、あのやわらかなマフィンだとか目玉焼き?を食うと、感動して涙がこぼれそうになったことを覚えている。
「朝食、ひさしぶりや~」
同僚は不思議そうな顔をするばかりであった。
それから朝食の研究を始め、結局はしばらく、ごはんと味噌汁となにか、という簡単な朝食を食べるようになった。朝食を始めると、体もなんだかそうなっていくようである。それまでは気にしたことがなかったのに、起きるや否や、
「なにか食べたいナ」
と思うようになった。見事な変わりぶりである。同時に、なにかようやく人並みになれた気がした。
「すごいな俺。ちゃんと朝食を食ってるwww」
その後しばらくエンジニアの仕事をしていると、やはりなにか口に入れてからでないと、どうもなにかやる気が起きないというか、頭が回らない気がする。
それで、エンジニア時代も朝食を家で食べた。間に合わないときもあったが、そんな時は仕事をしながら、なにかほおばって食べたこともあった。
当時を思い出すとある光景が思い浮かぶ。
エンジニア時代に隣の席にいたのが、わたしより4,5歳は年下であろうYくんで、彼は独身貴族であったためか、必ず朝、職場にくるとすぐにサンドイッチをほおばるのであった。
そして、必ずといっていいほど、彼がサンドイッチをほおばった瞬間に、顧客から電話が入るのであった。そんな時は彼が呑み込み終わるまで、わたしがしばらく応答し、時間を稼いだこともあったナ・・・。
その後わたしはなぜか小学校教員になったのだが、さて、朝食はどうなったか。
今度は、食えなくなったのでありました。
なぜかというと、単純な理由で、朝早く起きねばならなくなったためです。
駅前の便利の良いマンションに住んでいたが、ぎりぎりまで寝てしまい、間に合わない。
だんだんと朝食を食わなくなってしまった。
しかし、これは思いがけない変化をもたらした。
おどろいたことに、体調が良いのである。
わたしは子どもには
「早寝早起き、朝ごはん!」
と教えながらも、自分自身は一日に2食しか食わない生活をつづけた。
やがてまた時代がうつり、田舎に引っ越した。
すると、今度はまた通勤に余裕がでて、朝食を食べるようになった。
加齢もあったのか、ちょっとずつ体重が増えてきた。
それは私にとっては危険なことで、ちょっと増えるだけで、腰痛が出る。ほんの2キロくらい増えただけでも、なにか腰回りにおもりが増えたようになって、腰痛がピリピリと始まるのである。
わたしはまた、朝食を食わなくなった。
すると、とたんにまた体重が減る。
結局のところ、どっちが健康にいいんだか、悪いんだか、さっぱり分からない。
今はともかく、食べないで暮らしている。
夜8時以後は食べないで、昼は12時40分まで食べない。
なんと、16時間は空腹である。
小学校の教員は生活リズムがこのうえなく安定しており、きまった時間に起きて決まった時間に寝るし、おそらく細かく見ていけば、5分もちがわず、毎日おなじ行動をとっている。
教室で子どもたちが見ている前で間食する勇気はないので、やはり16時間の空腹時間がある。したがって、15時間以上の空腹でスイッチが入ると言われている、「ケトン体活動」は保障されているのである。
ケトン体というのは、小さな飢餓状態を感ずると始まるホルモン活動の一種だそうだ。
長時間の空腹があると、ケトン体が活動を開始する。
そして、人体の危機に対応するための様々な活動をするのだが、その活動の中の一つが、活動の結果として「やせる」効果を生むらしい。これを一部の人は「ケトンダイエット」もしくは「ケトン体ダイエット」とよぶ。(炭水化物を制限する、という人もいて、ケトン体ダイエットの一つの方法らしい。しかし私は炭水化物はがんがん食べているため、純粋にはケトン体ダイエットではない)
ケトン体を故意に活動させることには、賛否両論がある。
調べてみると、医学の世界ではケトン体ダイエットを推奨する学者もいるし、逆にケトン体ダイエットを危険視する学者もいるそうである。ただ、先に書いたように、わたしの実践方法はただ単に『空腹の時間帯がやけに長い』というだけのことである。したがって、おそらく私のは「ケトン体ダイエット」ではない。
朝食をぬいているだけ。
ただ、空腹を長時間にしているだけ。
ただの手抜き、なまくら、である。ナマケモノがやるダイエットなのだ。すなわち、#なまくらダイエットである。
朝食を抜いて、超ショック!
超ショックダイエット!
と呼ぶのが正しいであろう。
ともかく、お昼の給食は毎日子どもたちがごはんもおかずも大盛りにしてもってくるし、夕食も腹が空くので、いつも、嫁様が「よう食べるねえ」というほど、この上なくたくさん食べる。
これだけ食べてるのだから、ダイエットじゃないよな、と自分をなだめている。