そろそろ、白菜やキャベツ、ブロッコリーの苗が店頭に並び始めた。

近所の仲間も、

「もう白菜の苗、うえたよ」

と言っていた。

今週末かな、と計画し、この土日でシーズンの切り替え、畑の更新を行った。

これまで、じゃがいも、ズッキーニ、かぼちゃ、こまつな、ちんげんさい、が植わっていた。

隣の大家さんに、耕運機を借りて、朝から畑仕事。

10年前の、農業従事者だったころを思い起こす。
野良着に着替え、汗ふき用のタオルを首に巻きつける。
麦わら帽子をかぶって、長靴をはく。
これで、なんだかすっと心が晴れてくる。
農の心に、自分が変わり、風景までちがったように見えてくるから不思議だ。

10年以上も、ブランクがあったのになあ、と思う。

昼になると、養鶏場の餌やりをしていた。
1時から3時まで、という2時間の仕事。
最初は終わらなくて、4時までかかっていたなあ。
それが、最後には楽々と終わり、更衣室や集卵場の前をほうきで掃くところまでやりきって、3時、と言う具合になっていった。

田舎の、平和な、のんきな、楽しい日々であった。

それから10年以上がすぎ、サラリーマンを経て、小学校教師になった。

しかし、また、「農の楽しみ」が味わえる境遇に出会うことができた。
引越してきて裏の畑を耕せるようになったことが大きい。
妻の、長年の夢が、かない、また、私自身の楽しみにもなった。

くわをつかうのも久しぶり。
畝を立てるのも、慣れた手つき。
妻が驚いていた。

キャベツ、ブロッコリー、白菜を植えました。
その後の熱いシャワー、そしてトマトジュースが、最高でした!