困らない叱らない。新間草海(あらまそうかい)の教室日記

漂流する人生からつかんだ「困らない」生き方とは。
転職を繰り返し、高卒資格のまま小学校の教員になった筆者のスナイパー的学校日記。
『叱らない で、子どもに伝え、通じ合う、子育て』を標榜し、一人の人間として「素(す)」にもどり、素でいられる大人たちと共に、ありのままでいられる子どもたちを育てたいと願っています。
生活の中の、ほんのちょっとした入り口を見つけだし、そして、そこから、決して見失うことのない、本当に願っている社会をつくりだそう、とするものです。
新間草海(あらまそうかい)

カテゴリ: 発達障害あれこれ

【待つスキル】社会科のすごろくで実践

衝動的にしゃべる、という子。 わたしもかつてそうであったなあ。自分の子どもの頃を思い出すよ。 今でも嫁様に「ようしゃべる口だねえ」と呆れられているし、どうにもとまらないのだからね。 〇順番が待てずに順番を抜かす子。 これは、ちゃんと待っていれば、やがて自分の …
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故・佐々木正美先生のこと

. 今年は大切な人が亡くなった年だった。 児童精神科医の佐々木正美先生は、今年の6月に亡くなられた。 わたしは幸運なことに何度も佐々木先生のお話を直接伺うことができた。 中心子どもの家が主催する講演会、勉強会に何度も参加し、お話を聞いた。 先生はいつも、訥々 …
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やんちゃくんにドッジボールのパスを渡す

. 長年、というわけでもないが、教師を続けて来たためか、 反射神経のように、とっさに出てくる行動がある。 たとえば、やんちゃな子をまずまっさきに見る。 朝、教室に入るや否や、その子をパッと見る。 複数いるから、Aくん、Bくん、Cくん、Dくん、Eくん、と パパパ …
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発達障害 ~薬の服用に関する質問~

. Fさん、いつもお読みくださりありがとうございます。 そして、記事へのリクエストをいただきましたね。 薬を飲むのが良い、とする学校側の「お願い」に対して、父母の方がどのようにこれを考えていけばいいのか、みなさんお悩みなのでしょうね。きっと、たくさんの方が、 …
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ハングリー精神 ~24時間テレビ~

. わたしは、24時間テレビを見ていて、いたたまれない気持ちになったことが何度もある。 タレントが、必死になって走っている。 それを見て、テレビの中のナレーションは、 「痛々しいですね」 「でも必死になって頑張っていますよ、〇〇さん」 「これからモチベーション …
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【算数】色鉛筆を使うとクラスが変わる!

. 算数の勉強。 5年生で、三角形の面積をやります。 三角形の面積⇒ 底辺×高さ÷2 底辺が1cmずつ増えていくたびに、三角形の面積は、高さ÷2 ずつ増えていく。 これを、図にしまして、増えた面積分だけ、クーピーで色を塗らせました。 最初の三角形、好きな色で …
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「すそ」。 これほどむずかしい日本語があるとは思わんかった。 体育着の白い上着のすそ。 この「すそ」を、青いズボンの中に入れろ、ということになっている。 体育主任の先生が、 「危険がともないますから、すそを必ず入れるように指導ねがいます」 とのことで …
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声のたいへんに大きなAちゃん。 ようい、ドン、を言う場面では、大活躍をする。 わざわざAちゃんを指名して、やってもらった。 50m離れた場所にも、ようく聞こえる声で、 「ようい、ドン!」 おかげで、50m走のタイム取り、はかどりました。 た …
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事件簿ファイルNo.8 「木の実を奪った事件」TくんAくん

Tくんが、Aくんの持っていた、ムラサキ色の木の実を、ぶんどりました。 ひったくった感じ、だそうです。 近くにたまたま居た、支援員の先生が、それを見ていたとのこと。 すぐに対応してくださっていました。 「なんで、とったの?」 「・・・」 「Aくんはとられて …
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Tくんが校庭で石を拾う話。 はあ。(ため息) 好かんなあ。 ・・・と思ってしまいます。 「全校で、石を拾いましょう!」だって。 職員会議で、校庭の石が問題になった。 秋の運動会に向けて、今から石を拾うんだって。 「夏の酷暑、猛暑、それを避けまして、すず …
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月曜日は、とくべつな日です。 月曜日の朝、子どもたちの様子をみると、その子の土日の過ごし方が、なんとなしに伝わってきます。 最初から、わたしに何かを言いたくて、にこにこしながら、近づいてくる子がいます。 また、そうでなくとも、満足げな子もいます。 なんと …
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おれのが強いぞ

「おれんがつよーぃぞ」 これは、すこし訛りも入っている。 少していねいに書くと、こうなる。 「おれの方が、お前よりも強いんだぞ」 みんなで、ランドセルにしこたま、勉強道具や箸やらハンカチやら、詰め込んでいる。 1年生は、帰宅時間になると、全員で、その作 …
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1年生ですから、いろんな子がいます。 話なんて、まるで聞きません。 席についてほしいということを、シンプルに伝えるのですが、立っているこっちの子が座ると、別の子が立ち上がっている。 その子が座ると、今度はナナメうしろの子が立ち上がる。 これ、示し合せたり、 …
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クラスの女子が、ぼくを叱る。 このことに、ぼくは毎日、こまってる。 なんでうちの女子は、みんな、あんなふうに、ぼくを叱るのだろう? 大きな声で、しかりつける女子。 「Tくん!はやくしてよ!」 「Tくん!ここ、すぐに片づけてよ!!」 なんで、あんなふうに …
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最近思うのは、学校の先生は、「発達障害の子だけ」に対応しようと思っても、むずかしい、ということです。クラス全体を、発達障害の子があたたかく迎え入れられるクラスにしないと、結局どこかで糸がほつれていくのです。「あれ?」と思う瞬間に、発達障害の子の、生きにく …
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ついに、S子が体育の授業を受ける! 上記を書いたのは、もうずいぶん前になる。1年5カ月も前のことだ。その後、この内容について、反応があった。「S子さんと周囲の関係の変化、先生の手だて」について、リクエストが来たのだ。ちなみに、現状を言うと、中学校へ進学した …
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発達障害児の対応をずっと続けてくる中で、この1学期にとくに印象に残っていること。それは、休み時間の過ごし方である。授業中は、障害児について、かなり対応できるようになってきた。○事前に授業の流れを伝えておくこと○細かく指示を出して、そのとおりにやれば、○( …
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モンシロチョウの観察が、3年生の課題であります。近所のアブラナ畑に、蝶がひらひらと舞っておりましたので、みていますと、たまごを生んでおります。これをば、教室に持ち込みます。3年生の担任は、なんだか知らないが昆虫をせっせと集めるのが1学期の大きな仕事となっ …
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2年生のクラスに補てんで入り、算数の授業をすることになりました。(といっても、担任の先生がプリントを用意してくださっているので、ほとんど見ているだけの予定)さて、2年生です。かわいいな、と。ところが!いきなり試合開始!!!なにが気に食わないのだか、分から …
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自閉症スペクトラムを自覚している小学生がいる。その中に、自分の「発達障害」について、分析した子がいる。なにが困るのか、学校で行われていることの、何に対して苦手意識が強いのか、自分で自分のことを解説している、本を読んだ。◇陸上練習のとき、口で「こうやって」 …
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PTAの活動も、無事に一年間を終えようとしている。先日、PTA活動の総会が行われた。そこで、ふと出会ったお母さんに、いきなり「○○先生!」と呼びとめられ、「先生に、お礼を言わなきゃ、とずっと思っていました!」いきなりだったので、お母さんの顔を見ながら(昨年担任 …
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こたえは、YES。と思う。だが、実際には、音楽会に自閉傾向のある児童も参加する。なぜか。担任が、参加させる努力をするからだ。その、「参加のさせ方」に、2通りある。一つ目は、きわめて受容的にはげましながら、それでいて、学校のスケジュール、という線があること、 …
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前号での記事に、反応してくださる職場の方がいたので、つづきを。大事なことは大人が決める。これが、インプットされていない発達障害の子について。(というか、クラスのさまざまな子。やんちゃくんもふくめて)たとえば、教卓の上のものは、先生のもの。これを勝手にさわ …
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昔から、「かかし」とよばれる遊びがあったことをご存じだろうか。いわゆる、ケンケン、パー、の遊びである。土の地面に、棒きれかなにかで線を書く。石を一つひろえば、もう遊びをはじめることができる。利点はたくさんある。せまい場所でもあそべる。一人でもあそべる。大 …
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周囲の先生方の指導を、食い入るように見る。それは、大きな学びのチャンスだから。他の先生が、子どもたちに指導している場面を見ながら、「おお!このフレーズは、うちのクラスの子たちにもぜひ言って聞かせたい!」と思うフレーズがある。それを、週の指導簿(週案簿)に …
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WISC-IV 知能検査のキットを、ようやく見せてもらいました。近所の大きな小学校で、購入したそうです。これからは、こういうものは公費でじゃんじゃんと買っていただきたいものです。そして、担任が、毎日のようにさわって研修を積みながら、自分のクラスの発達障害児をかた …
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2次障害の子に対して、教師はどう対応すべきなのか。これが本当に問題なのだ。多くの教師が、今、このことに頭を悩ましている。1)共感し、まずは受容するところが、これは案外とよくない方法だ。なぜなら、共感したために、教師も同じように思っている、と誤解されるから …
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低学年なので、WISCもまだ。でも、IQは70程度。ぎりぎりだ。行動の特長は、広汎性発達障害。自閉症スペクトラム。みんなといっしょには、あそべない。自分からふらり、と足のおもむくままに歩きだす。話しかけても、会話の終わらないうちにどこかへ。会話、というのに …
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実は、この休みに入る直前の勤務日、相談されたのだ。相手は、臨時任用の講師のSさん。Sさんは、講師歴も6,7年ある、という方で、むしろ私なんかよりもよほどてきぱきと仕事をされている。惜しいことに、旦那さんの勤務の関係で引越しが多く、正規の職員ではなく臨時 …
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テレビ朝日のドラマ、「ハガネの女」シーズン2。今晩、第二話が放映された。扱われた題材が「アスペルガー」症候群ということで、興味津津。結論。毒にも薬にもなりませんでした。感想は、「・・・」です。自分でも、もっといろんな感想を思うのではないかと自分で自分 …
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ドラマ「ハガネの女」でアスペルガー症候群について描かれるらしい・・・放送は28日木曜日。悪い予感がする・・・アスペルガーについて、おそらく、正しい情報は伝わらない。おそらく、誤解や良くない印象を与えるような、風評が、この放送によって広まってしまうだろ …
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テレビはめったに見ないが、嫁様が見ていたのでなんとなく見た場面で、「これはないよ」と言ってしまったがために、嫁様から「うるさい。ドラマなんだから嘘があったっていいでしょう!」と叱られました。ハガネの女(シーズン2)という作品です。見たのは本当にたった …
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テンプルグランディンさんの話題、前回の続き。さて、グランディンさんは、牧場の設計をされている。その中で、牧場の牛たちが非常に落ち着かないのでなんでか調べてみたがなかなか分からない。グランディンさんが行ってみて、牛舎に入って、牛と同じ視線で、牛の立場で …
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テンプルグランディンさん。佐々木正美先生の講演の中で、何度か出てきていた。ご自分が自閉症であることを知り、そのことをほとんど初めて大人になって解説し、自閉症とは、発達障害とは何か、ということを世に知らしめた方だ。この方の話を聞くと、やはり「発達障害(D …
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「叱る」と「ほめる」について、何年も考え続けている。そのことが、ブログにかいているとよくわかる。ブログは日記だ。人に読んでもらうというよりも、自分の備忘録という意味合いが強い。すると、何年も前にも、「叱る」と「ほめる」 について考えている。という記事 …
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勉強のメモ。(DSMとは、アメリカ精神医学会が作成した分類特性)これから、ADHD、LD(学習障害)、広汎性発達障害について、基本的な知識、概要をまとめてみる。基本的な言葉の意味、概念を知っておくことが、なによりも先に必要になるからだ。まずはじめに、ADHDとは何 …
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佐々木正美先生の本を読んだ。春休みにようやく入り、新年度の準備も進めなければならない、たいへんに忙しい時期だ。しかし、自分のための読書は、しておかなければならない。さもなければ、教師としてのエネルギーが枯渇し始める気がする。教師になって、3年目か。一 …
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隣の先生が、目をまるくして驚いていた。「S子さん、身体、うごかしていたね!!」S子がバスケットボールのコートの中で、ボールを追いかけて走っていたのだ。たしかに、ボールには一度も触っていない。シュートもできないし、なにか気のきいたことを言うわけでもない。 …
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算数のLDがうたがわれている子がいる。理科は得意、暗記もできる、カタログ的な知識ならとてもたくさん知っている。だけれども、5年生の算数はからきし。よく振り返ってみて調べてみると、3年、4年あたりからがまずい。分数が、よくわかっていない。体積や割合をしば …
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無言の掃除の取り組みが、今年度から始まっている。勤務校では長年、「無言の清掃」は無理だ、となっていた。「うちの子たちに、そんなことは無理だろう」というのが大勢の意見で、「管理」教育を思わせる「無言」の指導はしたくない、という年配の先生たちの後押しもあ …
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クラスの発達障害を抱える児童。懸念はしていたが、やはりやるべきではなかった。なにか別の手立てを、もっととれていたら・・・。5年の、理科。電磁石の学習で、コイルをつくった。学習教材の会社から、キットを取り寄せて、かんたんに済ませよう、と思ったのがいけな …
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小道モコさん。ASDの診断を受け、「わたし、空を飛べるかも」というくらい、自由を感じた、という。「私は、自分がASDと知るまで、ずっと自分の翼を隠して生きてきました。隠さないと生きてこれなかったからです」佐々木先生もおっしゃっているが、「まわりの無理解が一 …
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病院で心理検査を受けてきた子がいる。医者からその結果を知り、親がそれを担任にも知らせてくれた。結果は、アスペルガー症候群。さて、これがむずかしい。発達障害というのが、また、「自閉症スペクトラム」という言葉も、読めば読むほど、分からなくなってくる。今は …
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土曜日、なにげなく市の「市会議」記録を見ていたら、「発達障がい児の療育と支援について」という一般質問をされている方がいた。結局、質問の最後には要望として、「市に療育センターを設立したい」と提案されていた。多くの市会議レベル、行政レベルでは当然、このよ …
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夏休みに調子を崩し、一向に学校へこれていない子がいる。「わたしをわすれないでほしい。」というメッセージが、友人を通じてあった。特別支援教室の子で、ほとんど私の学級へは来たことがない。原級の担任として、面談してきてほしい、という教頭の配慮で、私が行くこ …
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学校が変われば、学校長の判断で、指導方針や対応も変わる。たとえば、私が以前勤務していた小学校では、その方針がころころと変わった。赴任した最初の年。最初の職員会議で、こんな指示があった。「教室の前面、黒板の周囲には目立つ掲示をしないようにしましょう」こ …
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「てめえ!」「・・・っつってんだろ!このやろー!」「うっせー、バカ!」こういう言葉づかいをしているA子。A子は、生まれつきこうなのではない。言葉づかいを、どこかで学習をしている。兄弟か、それとも親か。あるいは家庭環境による学習なのではなく、友人か、兄の …
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