困らない叱らない。新間草海(あらまそうかい)の教室日記

漂流する人生からつかんだ「困らない」生き方とは。
転職を繰り返し、高卒資格のまま小学校の教員になった筆者のスナイパー的学校日記。
『叱らない で、子どもに伝え、通じ合う、子育て』を標榜し、一人の人間として「素(す)」にもどり、素でいられる大人たちと共に、ありのままでいられる子どもたちを育てたいと願っています。
生活の中の、ほんのちょっとした入り口を見つけだし、そして、そこから、決して見失うことのない、本当に願っている社会をつくりだそう、とするものです。
新間草海(あらまそうかい)

カテゴリ: 学級づくりあれこれ

学校に行ってもよいし、行かなくてもよいとは本当か

前回の記事のつづき。 人間にとって、学校というのは何か。 「学校」のあり様は、歴史的にも、ものすごく工夫構築されてきた。 ち密に考えられているし、なにより国が本腰を入れてつくってきた。 国民の人生を、幼少時~少年少女時代~青年期、大人まで、微細に詳細に、考え …
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スキーウェアを持ってきた子の話し

. ある女の子が、スキーウェアをもって学校へやってきた。 久しぶりに雪が積もったからです。 そして、ふだん仲の良い学友たちがスキーウェアを持ってきていないのを知り、 「えー、今日はみんなウェアを持ってくるかと思ったのに」 と言って残念がっている。 すると、ふだ …
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言葉を使う弊害

言葉があるのだから、通じて当たり前、なのかどうか。 人と話をするんだけど、なんかわかってもらえてないな、伝わっていないな、おそらくずれてるだろうな、というコミュニケーションもありますね。 よくありますのは、子どもが 「先生!〇〇くんが急に椅子を動かして、指 …
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あいさつ

. あいさつを強要すると、どうなるか。 これ、あいさつをしない子が育つのですわ。 教員になってしばらくは、どうしてそうなるのか、分かりませんでした。 学習すればするほど、きちんと身につく、と思っていたから、 まだ指導が足りんのか!まだ、足りんのか! と思うし …
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運動会前、子どもへの語り

いよいよ、運動会がはじまります。多くの人が来られます。小学校全体の大きなお祭りです。みんなの成長した姿を地域の方ご家族の方、いろいろな方が見に来られる。そのときに、一番大事なことがある。それは、かけっこで一番になるだとか、綱引きで勝つとか、そういうことで …
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席替えをした直後、なぞの一体感が

. 競争もいいけど、競争でない活動を取り入れてみたいな、と常々思っている。 社会全体が「競争の礼賛」に染まっている雰囲気もあるから、まあ、学校で、それも時々であれば、「競争以外」もよろしいのではないか、という考えだ。 そこで、時間を相手に、みんなで頑張る活 …
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運動会前のきびしい訓練に耐える

. あなたの地域の小学校では、運動会は、いつ開催されるだろうか。 わたしの地元の岡崎市では、運動会を春に行う学校も出てきている。 今年、わが勤務校も、この5月の終わりに運動会をすることになった。 市内の小学校を見渡してみると、定番の体育の日のある10月はもちろ …
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不登校児について

. 今年一年振り返りの、その2。 不登校の子について。 わたし自身も、不登校気味な時期がありました。なぜ行かれないか、理由がはっきりしないのですね。 昭和の時代だったけれど、母もいろんな人に相談したようです。 混乱するわたしの母親に対し、近所の小児科医の先生が …
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人の言うことを聞くとはどういうことか

. ゲームしよう、と子どもから言い出すことは、ほとんどない。 子どもが「こういうことは、先生が決める」と認識しているからだろう。 常に、ゲームしよう、ともちかけるのは、わたしから、である。 そういう意味で、わたしはずいぶん、勝手である。 「勝手な指示をする先生 …
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朝から、顔を見るだけで

. 朝、来て友だちに 「おはよう」と言ったときから にやにや うふふふ ははは 笑ってばっかり 誰かが何か言えば、 みんな言いたくなって 喋りたくなって どこかで歌が始まれば いつの間にか伝染して クラスみんなで歌ってる。 わたしは、驚いて思う。 君たちは、フォ …
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『りんごかもしれない』という絵本で授業する

. ある日、『りんごかもしれない』という絵本を読みました。 この絵本は、りんごをある男の子がテーブルの上に発見するも、そこで妄想にふけりはじめて、 「いや、もしかすると、あれはりんごに見えているだけで、実際はちがうかもしれないぞ」 と思い始めるのです。小さな …
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なぜ、景品をもらえないと、イヤになるのか

. 景品がもらえないと、くやしくて泣きたくなる。 人生は、勝つか負けるか。 いかなる勝負でも、負けたくはない。 たぶん、そういう考えの子も、けっこう多いのだろうと思う。 そう思っている子の場合、 勝負に勝てば景品がもらえるが、負けたらもらえない、というのは か …
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景品無しでやろうよ

. 子どもたちがお楽しみ会を企画した。 ところが、うまくいかなかった。 男子が数名泣き、女子も幾人かが泣いた。 女子の大半はうなだれており、残りの男子もどうしていいか分からなくなった。 状況はこう、である。 殴り合いが始まったのは、お楽しみ企画の3つめ。 『リ …
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4年生向け さつまいもレシピ

. さつまいもを収穫したので、どうやって食べようか、みんなで悩んだ。 「いちばん、面倒くさくないの!」 「つくる時間がみじかいのがいい!」 満場一致。 「おいしいの!」 当~然! 「牛乳と卵が入っていないの!」 いいねえ。 (クラスに牛乳アレルギーの子がいる …
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教室が乾燥する

. 教室が乾燥。 陽がさしてくると、顕著だ。 ストーブも焚くし、のどまでカラカラしてくる。 子どもが咳き込む回数が増えると、ああ、空気が乾いてきたな、とすぐ分かる。 教室には古い、壊れかけの加湿器が1台あるが、 そもそも小さくて、おそらく木造6畳程度の力しかな …
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やんちゃくんにドッジボールのパスを渡す

. 長年、というわけでもないが、教師を続けて来たためか、 反射神経のように、とっさに出てくる行動がある。 たとえば、やんちゃな子をまずまっさきに見る。 朝、教室に入るや否や、その子をパッと見る。 複数いるから、Aくん、Bくん、Cくん、Dくん、Eくん、と パパパ …
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なんで安心するのかなゲーム その3

. 子どもたちとしては、ともかくも、並ぶしかない。 そういう状況です。 そして、それが正解か、と問われても、実はまったく分からないのです。 確信のしようがない。 友だちが、それらしいことを言ったように思う。 友だちが、ここでいい、と言ってくれているように …
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なんで安心するのかなゲーム その2

. 子どもたちがめざすのは、 同じ色だけで、一列に並ぶこと。 わたしが、大きな声で 「ようい、スタート!」 と言っても、最初、だれも動きません。 目玉だけ、ギロギロと動かすだけで、なにをしたらいいのか、分からない様子です。 「え、先生、これから何をしたらい …
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なんで安心するのかなゲーム

. 人は、なぜ、安心するのだろうか。 夜、自分の家で寝ている時、自分の体は無防備になっているが、安心して寝ている。 何かに襲われることを考えたら、びくびくしながら一晩中起きていなくてはならない。 だから、人間は不安だけでは生きられない、という「つくり」にな …
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不思議な気持ちになるゲーム

. お隣さんを、責めない。 責めたくなったとしても、責められない。 システムとして、責めることにならない。 そんな状況をどうにかつくって、自分の気持ちを観察することって、 できないかなあ、と思って。 ふと、思い出しましてね・・・。 教室で、こんなゲームをし …
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あなたの言う、その「親友」ってなんだろうか、という討論。

. 親友ができた、という日記。 うちのクラスに、〇〇ちゃんと△△ちゃんは、わたしの親友です。 ということが書かれる。 すぐに、学級会、となる。 「親友」って、どんなともだちのことをいうの? 黒板に書かれた学習問題を、みんなで考え合う。 その〇〇ちゃんが、親友 …
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子どもたちの人間関係が、いったいどうなっているのか

. 子どもたちの人間関係が、いったいどうなっているのか。 それを観察し続けて、10年以上になる。 そのことが意識の上で、 最大の興味関心事。 寝ても覚めても、そのことがいちばんの関心事。 (現在、同じ趣味の人を探しています) さて、その趣味を持つこの私が …
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. 「チャレンジやってるから、ぼくもう割り算できるよ!!!」 3年生ではじめてわり算を学習する。 このとき、算数の勉強がはじまる少し前に、 わざわざ担任に言いにくる子がいる。 顔はとびきり、笑顔だ。 もちろん、ほめてもらえる、と思っている(ように見える)。 …
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子どもをどこまでも理解しようとする、ということ

. わたしがエンジニアを辞めて、小学校教師になってすぐ、の頃。 不登校の子がいました。 あれから十年近くになるのに、今でもスッと顔が浮かんできます。 いい子でした~。 なにかわからないが、朝になると、学校へ行けなくなる。 わたしが担任するようになって、少し元気 …
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ムラサキ色の木の実を、ぶんどりました。

Tくんが、Aくんの持っていた、ムラサキ色の木の実を、ぶんどりました。 ひったくった感じ、だそうです。 近くにたまたま居た、支援員の先生が、それを見ていたとのこと。 すぐに対応してくださっていました。 「なんで、とったの?」 「・・・」 「Aくんはとられて …
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学級崩壊は、「進化」の過程

. 学級で、苦しんでいる子がいる。 必ず、そこには「学級らしくあらん」として、奮闘しておられる先生や、 そうなるように願っている保護者が、いるであろう。 皮肉なことに、担任が 「学級らしさ」を追及するために、まさにそのために、 苦しむ子どもも、存在する。 …
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小さな問題を見逃す力

. 学校は、他の一般的な企業とは、もしかしたら違うのかもしれない。 というのは、よく世間では、 「小さな芽をつむことが、大きな問題を防ぐことになる」 と言われるでしょう? ところが、学校では、まったく逆です。 小さな問題は、むしろ、意図的にスルー、が常識 …
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毎日、話しかける、ためのコツ

. 毎日、教室のすべての子に話しかけたいと思ってる。 ところが、なかなかそうはいかないこともありましてね・・・。 自分からどんどんと、 「先生、せんせい、あのねえ」 と休み時間に話しかけてくれる子はいい。 そうでない子とは、つい、会話のないまま、一日を終え …
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悪口が、空中にぷかんと、浮かぶ感じ

. わが学級にも、悪口はあります。 とくに、まだ人間関係ができていっていない時期、1学期はありますね。 6月中旬くらいで、ずいぶんと静かになり、 「おや、どうも最近は聞かれないな」 となる。 子どもたちどうしの人間関係も落ち着き、クラスの授業の雰囲気や、進 …
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小学校の教室の研究【あなたのための、空間】

. 人が複数いたら、利害関係が生まれて、一致しないから、 争いが起こるのではないか。 教師になる、ずっと以前から、私の頭にあった疑問です。 A君のための場であることが、Bくんのための場であることと、なんら矛盾しないのかどうか。 これは、AくんとBくんがちがう人間 …
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小学校の教室の研究【結局、義務意識がない】

. 教室がなんとはなしに、タノシイ居場所になっている。 それがなぜなのか。 結局のところ、 「義務意識がない」 からではないか、と思う。 来ても来なくてもいい場所であるのだが、そこにやはり、自分は来たくて、 来ようとして、だれにも頼まれたわけでないが、 …
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小学校の教室の研究【なぜ楽しいか】

. 子どもたち、朝から、なんとはなしに、タノシイ、ようである。 これが、なぜなのか、わからない。 たぶん、居心地が悪い、と感じている子がほとんどいないからだろう。 ところが、わたしとしては、算数をたくさんさせるし、宿題をチェックするし、 どんどんと当てるし …
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小学校の教室の研究【遊ぶ楽しさを知ってる】

. 子どもを見ていて不思議になってくるのは、 「あ、遊びにいこ!」 「うん!」 という会話があることです。 そして、一目散に、くつ箱へ行き、外に行くことです。 で、なんの打合せも無く。 そのまま、校庭へ行きます。 ともかく、走る。 で、息をはずませて、ハ …
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小学校の教室の研究【友達が面白い】

. 教室が活性化する瞬間というのは、友達が思わぬ発言をしたときだ。 「え!?」 みんなが驚いて、その子を見る。 本人は、いたってふつうだ。 「だって、〇〇〇〇だから」 すると、まわりがいっせいに色めき立つ。 ついで、がやがやと、会話が自然発生する。 「まっ …
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小学校の教室の研究【敵がいない】

. なぜ、小学生が、そこまで安心できるのか、について。 つまりは、教室には、敵がいない、ということなのではないだろうか。 ことさら「競争」ということもないし、する相手もいないし、 自分を評価してコントロールしよう、という者もいない。 だれかが【褒め殺し】し …
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学級の「仲間意識」の研究

. 学級とは、子どもにとっては、いったいどんな場なんだろうか。 同じクラスの子に対して、つよい連帯感や、仲間意識をもつ。 家族もそうだが、教室も、自分の居場所、自分を受け入れてもらえる場、という感じか。 家族のように受け入れてもらえる場であり、学びの場。 …
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けんかの起きる前はどうだったのか

. けんかの起きる前。 こころの目盛りは、いったいどこにあったのか。 10を満タンだとして。 子どもたちは、全員が、 「0とか1とか」 という。 え、そうかなあ。 「だって、メモリが10のところとかだったら、ちっとも気にならないもん」 そもそも、目盛り …
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Sくんがいない日の・・・

. ちがう学年の先生。 いろいろとクラスの子が言うことを聞かないので、苦労していた。 ある日、とても快活な感じで職員室で過ごされている。 雰囲気が明るいので、いいことでもあったのかと、 あとできいたら、 「Sくんが、お休みだったので」 ということだった。 …
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あこがれの掃除道具

. Hくんが、どうしても体育館のモップに興味があるようで、 休み時間に勝手に触って、運動委員会の高学年に怒られたそうである。 「先生、Hくんが、体育館のモップを勝手に使って怒られてた」 そこで、体育館で堂々とモップを使いたくなり、 「ようし、次の学 …
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忘れ物がなくなる理由

. もし、仮に。 忘れものをなくしていくには、教師が忘れ物を 恥とし、 罰することでしか なくならない。 そう思い込まされているのだとしたら、かなりのエネルギーのロスかと思います。 まず、教室に、「恥の文化」が育ち始めるからです。 「あいつが忘れるから …
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忘れ物について

. 忘れ物を叱らないのに、なぜか忘れ物がほとんど無くなっていく。 もちろん、最初の頃は、忘れる子もいれば、しない子もいる。 わたしは正直言うと、忘れ物のことなど、指導したことが無い。 というか、私自身が困らないので・・・。 いや、指導したことがないという …
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もの隠しの場合~叱らないでも~

. いくら、行動面の指導をしても、それだけではダメだ。 伝えることを伝えておいても、「叱らないではいられない」 という場合もあるだろう。 たとえば、意地の悪いことをする子の場合。 友達の靴を隠したり、消しゴムを隠したり。 ノートを、自分で自宅に置いてきた …
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・・・とは言っても、トラブルは起きる・・・

. 子どもを叱る場面は激減したが、 それでも『意地悪』は起きる。 わたしは、頭を整理してみた。 大人が子どもを叱る場面は、大きく2つに分けられる。 1) 行動面がマズイので叱る 具体例) ・静寂を求められる式典でうるさくしゃべるので叱られる。 ・練習をして …
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母性で学級を経営する

. 当時、わたしはあることを思っていた。 それは、母性で学級を経営する、ということだ。 別に母性と言っても父性と言ってもいいと思うが、わたしのイメージする「母性」でいくと、 「否定せず、ありのまま、そのままを受け入れるだけのあり様」 という、ごく人間の持つ …
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【学級経営】経営者は、困らない。

. 学級経営でも、会社経営でも、 困らない というのが、経営する人の大事な資質だと思う。 子どものことで、困らない。 社員のことで、困らない。 いつも、不安のない世界で生きている。 子どもにエネルギーをとられるような感覚があれば、それはオカシイ。 社員にエネル …
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【学級崩壊】なぜしないのか その4

. わたしが受け持ったクラスは、前年度、学級崩壊してる、と言われていた。 だから、4月の最初に校長から、 「うまくいってないクラスだけど、あらま先生、なんとか頼むよ」 と言われた。 周囲の事情を知る先生たちも、 「たいへんなクラスみたいよ。あらま先生、頑張 …
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【学級崩壊】なぜしないのか その3

. 日本昔話には、おむすびころりん、というまことにSFチックな怪異譚がある。 ある爺さまが、偶然におむすびを穴に落としてしまい、追っかけているうちに地中のねずみの館につき、あれやこれやとしているうちに最後には大判小判を手に入れる。 ところが、その話をきいて、 …
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【学級崩壊】なぜしないのか その2

. 飲み会の席で、若い先生に 「どうしたら学級崩壊しないのでしょうか」 と尋ねられて、 「そんなもの、空想のお化けや!」 と言った。 若い先生はおどろいて、いや、でも本当に言うことを聞かなくて、困るんです、と。 言うことを聞かないってどういうこと? 席に …
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【卒業前日】子どもたちに囲まれる

. 卒業式の前日。 急に配らなければならなくなった学校からのプリントがあるとかで、急いで職員室に取りに行ったり、熱が出て大事をとって休んだ子の親から連絡があったり、とても慌ただしい。 「先生、ちょっと10分だけ、時間をください」 終業式が終わり、このあと、 …
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