新間草海の!!自問自答ブログ

転職を繰り返し、漂流する人生からつかんだ「困らない」生き方とは。
高卒資格のまま小学校の教員になった筆者のスナイパー的学校日記。
『叱らない で、子どもに伝え、通じ合う、子育て』を標榜し、一人の人間として「素(す)」にもどり、素でいられる大人たちと共に、ありのままでいられる子どもたちを育てたいと願っています。
生活の中の、ほんのちょっとした入り口を見つけだし、そして、そこから、決して見失うことのない、本当に願っている社会をつくりだそう、とするものです。
新間草海(あらまそうかい)

教員をやっていて面白いのは、1年の経過だ。
担任になってしばらくすると、だんだんと変化が出てくる。
人を責める場面が減っていく。
このことだけでも、ものすごい変化だと感じる。

やっているのはかんたんなことで、

「〇〇してほしい」

を言えるようにする、というだけのことです。

実際に学級でみんなが生活していると、あれこれと課題・問題が持ち上がる。
これは当然のことで、給食当番のことやそうじのこと、日直の仕事、宿題のこと、
さまざまにみんなでやりくりをしているのだから、話し合うことが当然でてくる。

そのときに、やはり多いのは、相手を責める、ということです。
責めたくなるのは無理のないことで、小学生がみんなで生きていこうとしているのだから、当然だ。

これが大人どうしの話なら、相手の都合もよくわかるし共感もする、立場を理解しようとする心も働く。相手がこうしてほしいと思っているんだろう、ということも察して動く、という配慮もある。

ところが、子どもどうしですから、相手の求めることが分からないのです。
だから、基本的なコミュニケーションとして、ちゃんと伝える、ちゃんと聞く、ということが必要になる。

子どもはモデルを探しながら生きていますから、身近なモデルとしてたとえば友達や、夫婦の会話を参考にするかもしれない。
すると、

「なんで ~ しないんだ」

とか

「〇〇しなきゃだめだろう」

という言い方を、まずは参考にする、ということです。

だから、4月当初、教室はこういう言い方が蔓延している状態。


そこから、先に書いた「〇〇してほしい」という言い方をうながしていくと、
だんだんとその言い方で言えるようになってくる。

たとえば、
「なんでそうじしないんだ!お前、サボり魔だな!」
という言い方をする子がいた場合、いい直しをしてごらん、それじゃ伝わらんよ、とうながすと
「〇〇くんに、ほうきでここを掃いてほしい」
と言い直す。
それも、深呼吸して、相手の目をみて、大きめの声で、ゆっくりと言うようにうながす。

すると、呼吸が合うのか、目が合うのか、気持ちが合うのかわからないが、聴ける体になっている。
で、
「わかった」
といって、その子はほうきで掃くのですよ。

まるで魔法がかかったようです。
今まで、

「そうじさぼんなヨ!」
「なんでやらんのだ!」
「いつもさぼってんな、お前!」
「お前の机、きたねえな!」

などと言うことばが行き交っていた教室が、

「ここを掃いてほしいです」
「はい」

というように、変化していく。

不思議なことですが、〇〇してほしい、といえるようになるだけで、
あたかも 憑き物がとれるように 悪口が消えていくのです。
なんかが憑依していたのかな、というくらいに。

実はこれはかんたんなからくりで、
子どもは本当はこころのなかで、あれもしてほしい、これもしてほしい、というのを常に100くらい思っているのですね。
で、もっと言うと、大人も常時、100くらい、あれしてほしい、これしてほしい、と思っています。40代でも50代でも60代でも100歳でも、人間はつねに100くらい、そう思っている。

しかし、なぜかこの世の中はそれを言ってはいけない空気があり、それを言うと
「甘えるな!」
と叱られるのですよ。

だから、子どもはものすっごく、がまんしております。
(実は大人も我慢してる)

なので、それを開放してあげるだけで、人間心理は安定するのではあるまいか。

一番肝心な点は、

〇〇してほしい、と言うだけで、効果がある、という点です。

べつに、それがかなえられなくてもいいんです。
人間って不思議ですね。〇〇してほしいんだ、そうか、そうか、と相手に受けてもらうだけでいいんです。べつに事柄として、それをしてもらえなくても。

女子に嫌われていたやんちゃくんが、クラスのみんなの前で、〇〇してほしい!と叫べるようになると、変化が起きます。やんちゃくんが、徐々にクラスの味方になっていきます。みんなを助けるようになる。正義の味方になります。
不思議ですよ。まったく。

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