困らない叱らない。新間草海(あらまそうかい)の教室日記

漂流する人生からつかんだ「困らない」生き方とは。
転職を繰り返し、高卒資格のまま小学校の教員になった筆者のスナイパー的学校日記。
『叱らない で、子どもに伝え、通じ合う、子育て』を標榜し、一人の人間として「素(す)」にもどり、素でいられる大人たちと共に、ありのままでいられる子どもたちを育てたいと願っています。
生活の中の、ほんのちょっとした入り口を見つけだし、そして、そこから、決して見失うことのない、本当に願っている社会をつくりだそう、とするものです。
新間草海(あらまそうかい)

小学校できちんと英語を教えられる外国人の方は、とても貴重な存在だ。
だから、もしそういう人がいたら、みんなでうんと大切にしたい。

教師にとってALTは気になる存在である。
急にプライベートな旅行の話をさせろ、と言って授業をしようとしない人もいたナ。
あなたは先生なのだから、授業に協力をしてほしい、と言っても
「めんどうじゃないすか」
と信じられないことを言うALTもいたし、もともと、カリキュラムも教科書も進度もまったく気にしてないALTは、ざらにいる。

ところが、今年度のA先生は、すっごくがんばる。
授業の打ち合わせにも、ちゃんと出席してくれるし、いやそうなそぶりもない。

ハロウィンの日も、A先生は大活躍だった。
魔女の姿で登校し、魔女を呼び出すところから授業をはじめた。
そして、本場アメリカのハロウィンのあれこれを、教えてくれた。

日本の子どもは、アメリカのお化けの種類は何種類なのかを聞こうとしていた。すると、A先生は
フランケンシュタイン、魔女、ゴースト、ミイラ男、ゴブリン、ドラキュラ伯爵、などを教えてくれた。
A先生が、今度は子どもたちに、
「日本ではどんなお化けいる?」
と聞くと、みんな声をそろえて

「鬼太郎!」

まァ、・・・これは、仕方ない。(でしょう?)

わたしは
「水木しげるもいいけど、日本に古くから伝わっている有名なのもいるでしょう。ほら、耳なし芳一とか、牡丹灯籠とか、番町皿屋敷とか」

とフォローをしたが、子どもたちは誰一人、それらを知らないのだった。

考えてみれば、ヨーロッパの古い民俗の祭り、伝承、フォークロアからハロウィンは生まれてきているから、昭和の「鬼太郎」とか明治時代の「番町皿屋敷」とかなんてのは、まだまだ新しい。ハロウィンが日本に根付かないのは、あまりにもヨーロッパ人種の古くからの民俗風習が、奥の深いものであるからだろうな。

唯一、ハロウィンに対抗できるとすれば、耳なし芳一か。平家物語の凄惨さを知れば、いかにハロウィンが恐ろしいかと言ったって、たいしたことはない。赤子のようなものである。
しばらく考えてみたが、ヨーロッパの古い歴史に対抗できるキャラとしては、芳一くらいしか思い浮かばない。渋谷で有名なハロウィンも、ぜひ『耳なし芳一』コスプレで、1000人くらいが行列をなしてパレードすれば、ちっとは日本の古来からの伝統文化も守られていくのではないだろうか。

耳なし芳一、落ち武者が一族の恨みを哀しんでいるのが怖い。
それも、毎晩のように琵琶の音色で心を慰めるために訪れるなんてのが、震えるくらいに恐ろしい。
あの世から、衣擦れの音をさせながら、あるいは甲冑のカチャカチャいう音をさせながら、霊界から訪れる、落ち武者や平家の落人たち・・・。

それを想像すると、ハロウィンに登場する魔女たちが、なんともかわいく思えてきます。

ハロウィン
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