コロナウイルスのような感染症は、人間にとっての脅威だ。
このような感染症と人類の戦いは、過去にもあった。
一番古いのは、現生人類ホモサピエンスが、気候の安定とともに、アフリカを出て、各地へ進出しはじめたとき。

これは大冒険だった。
それまでには経験しなかった脅威が、ホモサピエンスを襲ったのだ。
それが、

ウイルス感染!

ホモサピエンスがひょっこりアフリカから外で出てみたら、おそろしいウイルスが、別の土地にはふつうに存在していたわけだ。これで、ホモサピエンスはかなり数を減らします。

ところが、ホモサピエンスの中に、生き残ったのがいる。
それは、実はすでにかなり前に、アフリカを出てヨーロッパや中近東のあたりに住み始めていた、ネアンデルタール人が関係している。

アフリカを遅れて出てきたホモサピエンスは、一部、死に絶えました。
病原菌に冒されて。ヨーロッパやアジアに存在していたウイルスに勝てなかったのです。
ところが、ネアンデルタール人は、そのウイルスの耐性を持っていた。なんとなれば、彼らネアンデルタール人は、ホモ・サピエンスより数十万年も先に、アフリカを出てヨーロッパやアジアに広まっていたわけ。その間に、ウィルスへの耐性を獲得していった。

我々の先祖は、みんな大急ぎでネアンデルタール人と結婚し、あわててDNAにその耐性を取り入れた。その結果、生き残ることができたらしい。

つまり、今の時代に生きている日本人も、ホモサピエンスである以上、DNAの一部にどの人も、ネアンデルタール人のDNAをかすかに持っているのだ。

もしかしたら、今のコロナウイルスの騒ぎにも、このDNAレベルでのなにかが関連しているのではないか?と研究している科学者もいるそうである。

まだ何もわからないらしいけど・・・。


ネアンデルタール


さて、ついでに。
現在の日本民族には6つの源流が考えられる。

時代的に古くから言うと、
1番めは、まず、アイヌ系と南島人で、古モンゴロイド系の縄文人の末裔。
2番めは倭人で、彼らの多くは稲作農耕民と海の近くで舟運に従事し、漁をして暮らす海民。
3番めは南方系海洋民で、その主力は黒潮に乗って北上したマレー系海民とみられる人たち。
今日のフィリピン人、インドネシア人の源流に連なる人びとだ。
4番めは、朝鮮三国からの渡来人ですが、その主力は倭人系。
5番めは、中国の江北地方から朝鮮半島を経て北九州に渡ってきた新モンゴロイド系で、大陸の北方に住む漢人系の人びと。
6番めが北方系騎馬民族(新モンゴロイド系・ツングース族)で、ヤマト王朝を建国した天孫族にもこの流れが入っている。
したがって、もっとも古くから日本に住んでいる現在の民族は、縄文人の血を引くアイヌ民族であります。

ヤマト王朝を建国した人々は、ずいぶんとこの1番目の人たちに、遠慮した方がいいかもしれない。
少なくとも、中元歳暮の礼くらいは尽くさないといけない。あとから来たものが、大きな顔をすべきではないからだ。

で、結局、1番目から6番目までがどんどんと混血して現在の日本人ができあがっている。

今の日本人は、このすべてが祖先にあたる。
少しずつ、その遺伝子を、多かれ少なかれ、持っている。
ちょっとずつ、体の細胞の中に、分け合っている。
現代日本の、どの日本人も全員が、一人残らず、祖先のDNAを受け継いでいる。

やはりお盆には、祖先を招き入れて、接待をせねばなるまい。
すべての祖先を引き入れるとなると、部屋がちと狭いが、相手はミクロの遺伝子なので、んまあ広さはどうってことない。

縄文系のご先祖には、縄目の器でお茶を。
海の民のご先祖には、カタクチイワシのおつまみを。
大陸からのご先祖には、馬刺しを。
そして元騎馬民族には、馬頭琴の音楽を聞かせてあげたい。

ともかく、現代人はご先祖をお招きするのに、最低6種類のおもてなし法をマスターすることが肝要うだ。そのうち、100円ショップに、6種類のかんたんなおもてなしグッズが並ぶでしょう。

しかし、今日近所のDAISOへ行ってみたら、なんだかもうオレンジ色のパンプキンのお化けが飾られていたぞ。
ちょっと早くない?あれ、10月だよな・・・外国のお祭りの、外国の先祖が里帰りするやつ。
なんていったっけ?あのイベント・・・。たしか、子どもがお菓子をねだるやつ。
弘法様じゃなくて・・・思い出せんな。

harowin