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やはりまだ、男性教員は「子どもを教室でみるのが半分、残りの半分は夕方からの職員向けの仕事」という意識があると思う。どちらかというと、本業が夕方からだ、という先生もいる。
文科省のアンケート、備品の管理、PC教室のメンテナンス、行事遠足の打合せ、卒業式の掃除区域の割り振り、授業研究会の広報と紀要の作成、登校指導の旗を直す、市教委への連絡、保護者への連絡、地元保育園への連絡・・・

やはり、どこかに、男として、大黒柱として・・・という意識があるのだろうか。
深夜まで働く男性の同僚は、
「子どものことが後回しになっちゃ、いけないけどな」
と苦笑しつつ、やはり職員室がうまく回っていくための裏方の仕事を、率先してやってくれている。
教頭も毎日、帰宅が午後10時だというから、どれだけやっても仕事の湧いてくるのが職員室だ、ということだろう。

文科省から届く、「学校の実態調査」という膨大な量のアンケートだけでも、減らしてくれたらありがたい、と切に願う。職員が十項目以上もあるアンケートに答える、それを全職員分集めるだけでも精いっぱい、それを表に打ち込み、グラフにし、整合性を確認し、前年度のアンケートと比較して違いを出し、マチガイがないか確認しているが、時計の針はすでに深夜。
翌日、生気の無い顔で子どもに会わなければならないことを、子どもは許してくれているのだろうか。

自分はけっこう、早く帰るようにしている。
当然、自宅で次の日の授業の準備は欠かせない。
ときにはそれが深夜に及ぶこともあるが、手を抜けない質(たち)だから、仕方がない。
わたしが早く帰る分を、教頭先生やS先生、Y先生たちが夜遅くまで頑張ってくれている、と思うことがある。
申し訳ない、申し訳ない、と思いながら、でもやはり、早く帰るのが自分の務めだと、言い聞かせながら早く帰る。

で、その分、次の日のバスケを頑張る。休み時間のドッジボールを頑張る。子どもとたくさん話す。子どもの話をたくさん聞く。

なにかまだ、遠慮があるんだろうな。

「遠慮がなくなりますように」と夜、学校の駐車場からお月様を見ながら、何度も祈っている。

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