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学校は、他の一般的な企業とは、もしかしたら違うのかもしれない。

というのは、よく世間では、

「小さな芽をつむことが、大きな問題を防ぐことになる」

と言われるでしょう?

ところが、学校では、まったく逆です。




小さな問題は、むしろ、意図的にスルー、が常識です。

スルーできないと、これは、本当に子どもが荒れる。

子どもが息をしにくくなる、という弊害が大きいのが、小学校という場所の特徴だ。




実は、小さな問題というのは、「不安」という意識上のもの、であることが多い。

見逃しても、じつはたいしたことがない。

それよりも、

「このままだと、たいへんなことになっていくのでは?」

というような、不安が不安をよぶことによる心理的な弊害の方が、何倍も、何倍も、大きいと思う。



不安というものは、形や実態がないし、根拠とむすびつけることもできないものだから、

ふわふわしていて、とらえどころがない。

だから、すぐに、大きくなってくる。



不安で心に余裕がなくなり、冷静さを失って、噂を信じてしまったり、

ひとの心に目の向かない、なんともやるせない、

無駄な対応策を強引に人に押し付けることになったりする。



小さな芽、のようなものが見つかったら、

「あれ?自分、これが芽だ、問題だ、困ったな、と思っているけど、

これ、本当に困らなきゃいけないことなのかな。だれが困るのかな」

と考えていきたいと思う。


桃の絵