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「国宝・犬山城の鯱(しゃちほこ)に雷が落ち、半壊した!」

そんな、衝撃のニュースが飛び込んできたのは7月12日のことでありました。

愛知県人のわたくしは、もう本当にいてもたってもいられず、

その日のうちにも見に行きたかった。

ようやく行けるようになった夏休み、さっそく犬山城へ直行。

信奉するいわしの頭の神様に祈りをささげ、

温泉で身を清めてからの城入りとなりました。

風雲告げる城


駅近くの橋から眺めた犬山城は、嵐の直前。

まるで、泣いているようでした。

落雷でくだけちったシャチホコを補修するため、足場が組まれていました。

こうなったら一刻も早く、元の姿に戻ってくれることを祈るばかり。

作業をする方たちの安全を祈願し、橋の上から何度もいわしの神様に祈りを捧げました。

犬山城は現存する木造天守閣では日本最古といわれています。

木曽川が削った段丘の、いちばん高い、いい場所に、城がありますから、

市内からとてもよく城が見えて、かっこいいです。

犬山城の天守閣が、無事に元通りになるといいなと思います。





尾張徳川家のお殿様が、武士の時代が終わるとき、

犬山城に関しては、

「ひとつくらい、個人所有の城があってもよい」

とおっしゃったため、当時の城主であった成瀬家が、

個人で管理しつづけてきたそうです。

わたしが子どもの頃は、犬山城といえば、「なんだか珍妙なタイプのお城」って、イメージ。

だって、個人所有なんだもの。

「え?あれ、個人の家なの?」




しかし、最近になって、長年の悲願であった「譲渡」が可能となり、市が管理するようになりました。

成瀬家の方たちは、ずいぶんとホッとしたことだろうと思われます。

よかったですね~。


ふと、木曽川に目をやると、昔ながらの船頭さんたちが、川面をつーっと、

船で行き来されていました。地元の方にきくと、今夜、花火があがるのだ、ということでした。

木曽川の船頭たち2