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いくら、行動面の指導をしても、それだけではダメだ。

伝えることを伝えておいても、「叱らないではいられない」 という場合もあるだろう。



たとえば、意地の悪いことをする子の場合。

友達の靴を隠したり、消しゴムを隠したり。

ノートを、自分で自宅に置いてきたのを知っていて、

「なくなった!だれかが盗んだ!」

と騒いだり。


わたしは、その場合も、

「叱らないでどこまでやれるか」

を挑戦する気持ちになってきていた。


口で言い合っているようなことであれば、まったく問題が無い。
むしろ、心の内では

「自分の考えだ、遠慮するなヨ」

と思う。
言いたい意見は言える、というのが、人間が安心するための基本である。

ただし、パンチ、キックが出るようであればダメだ。なんとかしないといけない。
とはいえ、これらは、双方にやりあうそばから、表情に悔恨の念というか、
「最悪だ」という表情が浮かんでいる。
当人も、本当はこんなはずじゃなかった、と、分かっているのである。
そして、多くはあとで、双方ともに反省するものである。


いちばん厄介なのが、静かな意地悪だろう。

「もの隠し」は、これまでに数回、体験した。


〇ものかくしの場合

ものを隠された子は、とても驚く。

そして、なんで自分がこんな目にあうのか、と、いぶかしく思う。そして、自分のせいなのか?と誤解したり、戸惑ったり混乱したりする。

その誤解を、まずは解く。

その子のせいではなく、やった方の問題だ、ということを、確認する。
そして、たまたま標的になってしまっただけだ、ということを確認する。
とっても不安にさせてしまった、という点。
その不安を解消させるため、あなたはとっても大事にされるべき人間で、先生は全力でそこをサポートする、と力強く伝える。
しかしまあ、あまり力強く伝えなくても、すでにうちのクラスの場合、あまり気にしていない子がほとんどである。

「わー、靴見つかって、よかったわ」


と、なる。

そして、

「いやあ、びっくりしたけど・・・それにしても、大丈夫か?」

と、隠した方の子の心配をしてくれる。


こうなるように、クラスで何度も話し合いをし、学んでいくようにする。

隠した子も、自分の今の状態を真摯に省みるようになる。




結局、叱らずに済んでしまう。

わたしは思った。

「やっぱり、叱らずに済むな~」

※写真と記事とは無関係です。

この子、かわいい~っ!!
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