回文をつくる授業をすると、しばらくクラスが回文ブームになる。

日記に、苦心惨憺、ようやくつくった回文がつづられ、

「先生、感想をお願いします」

とある。

一番みじかいのは、

「黴か?」

であった。

かびか

これも立派な、回文であろう。



次には、

しんかいいかんし
深海?行かんし・・・


である。
深海のことを尋ねられて、
「そんなの知らんよ。深海なんて、別に行かないのだし・・・」
という返答をしたのだろう。


回文をつくる際には、ともかくまずは気になる名詞から探せ、と言ってあったため、みんなで図鑑などみながら、

「ちょうちんあんこう」
とか
「じんべいざめ」
とか、
いろいろな気になる名詞を逆さに詠んで、うむむ、と唸っていた。

教室に、魚の図鑑があり、あれこれと見ていた子の中に、

にがいわ!ズワイガニ!

を作成した子がいて、これは、かなり評判が良く、教室の皆に発表した途端、オオーーーッ、というため息がもれた。


いくつかできて、教室で発表しあったもののうち、一番くだらないのは、

カカオとトマトとおかか

が一番くだらない、ということになった。


納豆とツナ
なっとうとつな

というのも、くだらないので、これが『くだらないで賞』の第2位。


ガスですが。


これも、くだらないで賞を受賞。

だいたい、5文字程度では、回文もすべてくだらない感じがある。
最低でも10文字程度は無いといけない。

ぜひ、もっと長いのをつくろう!
5文字じゃ、くだらんぞ!

と、発破をかけると、号令一下、みんなで字数を増やそうとして、

「先生、できた!」

「どう?こんどのは何文字?」

「こんどはすごいよ。えっと、ビックリマークを入れて、10文字!」



うどんか!!感動!!
うどんかかんどう


ズルいわ。



小学校6年生でも、せいぜい、このくらいです。

しかし、卒業前に、こんなことをしていて、良いのでしょうか。

いいのです。これ、全部、

1年生へのプレゼントですから!!!

写真は、不思議な枝の先。
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