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担任が子どもたちに、

「もっと協力しなさい!」

というときは、ほとんど、うまくいっていないとき。

そんなときは、やることや内容、目標なんかを見直した方がいいように思われる。


子どもは不思議なもので、心の中では協力してる、と思っていることが多い。

なにかあれば動こう、声がかかれば動こう、と考えている子は本当に多い。

クラスメートからの要請があれば、まあやろうか、動こうか、頼まれたらやろう、となる子ばかりだと思う。

ところが、目標が高すぎたり、内容が不透明だったり、やることがはっきりしていないとき、あるいは、そもそもやろうとする気がまったく起こらないような場合は、全体の動きがにぶくなる。大人も同じだよね。
担任が掛け声をかけてなんとかできるレベルを、とうに超えている。


そのとき、

「もっと協力しなさい!!」

と、指示が出るのかもネ。

でも、その

「協力しなさい」

という指示で、なんとかなるなら、もうそもそも問題が生じていないわけで。



それから、「協力しなさい」と言うと、今度は子どもたちは、

「いっしょにやる」ことを、目標にしてしまいます。

一緒にやること自体が目的になり、なんだかちぐはぐな感じになりがち。

つまり、「あの人、いっしょにやろうとしていない!してくれない!」と、相手を責め始める。

これは、なんだか変でしょう?



たぶん、教師は

「協力しなさい」

と子どもに言う場合は、用心した方がいい。

「これ、そもそも無理があるんじゃ?」

と思った方が良いのかも、ネ。


(写真は、セントレア中部国際空港にて撮影)P1150026