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昨年から、6年の算数では面積図が使えるな、と実感があった。
苦手な子が、これで100点をとり、親子で

「苦手苦手、といってた子が、6年生で100点連発。親子で驚いています」

ということがあった。

手ごたえのある話なので、ここに記録しておく。


なぜ6年で面積図かというと、実はみんな5年生の「割合」の問題でけっこう悩むからだ。

なぜ、小学校の算数では、5年の「割合」が難関だとされているのか。

1,2,3,4年生までの算数は、文章問題がイメージできるものが多い。

どのような問題なのか。それを絵にすることができる。

1年生だと、

「ここにりんごが14こあります。ここから4こだけ食べました。のこりはなんこでしょう」

というような。




これ、絵にしてごらん、といえば、1年生でも、さいしょに14このまるをかいて、

そのうちの4つにしるしをつけて、食べたからなくなった、と説明し、

「だから、のこりは、10こ」

と、説明することができる。

つまり、ペケをかいて、4こ、消せるのだ。


これが、割合の単元だと、うまくいかない。

たとえば、8%だけ値段を上げる、ということが、できない。

1.08倍に、金額が増えたからといって、見た目の商品の図が変わらない。

商品の形も大きさも変わらないので、それをイメージすることがむずかしい。




そこで、面積図を使う。

面積図という考え方自体は、むかしから学習塾でも使われてきた。

だから、どちらかというと「受験テクニック」というようなアイテムであった。

しかし、これが、今、見直されている。

なぜかというと、

PISA型調査テスト(全国学力テスト・学習状況調査)で、求められている力と相似しているから、である。


全国学力テストでは、

①文章を読み
②状況を掴み
③それを一度図に表し
④説明できるようにし
⑤そこから解法を導き
⑥解いてみる。

このような流れで、解いていく流れそのものが、問題になる。
あなたはどのようにこの問題をとらえ、分析し、解法を導いたのか。
それが問われる。

つまり、

文章題を習った通りに、いわば公式通りに解けたらそれでよい、という時代

ではなくなったのだ。



これに対応するには、なんらかの手段を使って、この問題を



にする必要がある。




それで、いま、「面積図」が、有効ではないか、と注目され始めているのだ。

たしかに、うちの学級でやってみると、面積図だとすらすら説明できる。

「片方のAの割合を1と考え、対するBの割合を0.8だと考えると、
1に対応する量が20なので、Aが20。Bに対応するのは、かけ算で求めて・・・」

みたいなことを、言い合うことができる。



子どもたちの算数授業の振り返りアンケートをとった。

算数の授業のなかで、どんなことがいちばん楽しいか。

「友達にうまく説明できたことが一番楽しかった」


だって。



これ、図を使わないと、無理でしょ。

だから、『面積図』です。

おすすめですゾ。


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