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もし、こんな感じ方を持っているとしたら、という話。

日本の子どもたちについて。
「みんな、同じような顔をして、同じような服を着て、同じような考え方で、同じような態度でいる」
と、思っている人がいたとしたら。

どうしてそのように自分は思っているのだろう、と振り返ってみよう。

そこに、なにか、子どもに対する、『不満』が隠れているかもしれない、と。

「相手に不満があるから、相手を誤解する」ということが、ある。



なぜ、あなたには、

「日本人って、みんな同じに見える」


のか。

「子どもって、みんな同じに見える」

のか。

もしかすると、そこに、不満が隠されているかもしれない。
事実は、みんな同じ、ではない。
よね。

なのに、あなたにとって、同じに見えるんだとしたら・・・。



小学校の教師を続けてくる中で、最近思うのは、子どもは一人ひとり、まったく違う、ということ。
さらに、それをお互いが自然に認め合っている、ということ。

いっしょに給食を食べ、登校し、授業で考え合い、笑い合い、楽しんでいる。
それを何年も続けていると、まったく違う自分たちなのに、『共感できる』ということを知る。

同じ釜の飯を食う、という言葉がある。

生活を同じくし、顔を毎日あわせていると、
「自分の考えや意見を、わかってもらえた」
という快感や、友だちのことも大事にしたい、と心から願う自分の気持ちに気付く。
人とのつながり、よかった、ありがたい、という気持ちに気付くようになる。

この味わいがある人は、もはや、相手がどんな意見であろうと、関係なくなるよね。
どんな意見であろうと、一番底で共感できるんだから。
意見の内容が同じとか、ちがうとか、問題にならなくなっちゃう。
(意見は意見として、内容そのものを問題にして話し合えば済むことだし)

それを、ことさらに、問題にしたくなるのは、そこに自身の不満があるから。

「みんな同じだ。つまんない」

って言いたくなる・・・。


裏を返せば、

「自分がこれだけユニークでオンリーワンであるのを、まだ認めてもらってない!」

ということ。

つまんねえぜ!みんな同じ面しやがって!!
(おれは違う!で、まだ認めてもらってない!)




そりゃあ、不満なんだよ。
日本の社会に不満なんだよネ。
というか、だれかに不満が残っているんだよナ。
それを、かっこよく、「日本の社会は・・・」って言ってるのさ。


どんな不満かって?

そりゃあ・・・

幼き頃の、自分自身のことでしょう。




自分にとって大きな存在の人から、

自分を認めてほしかった、という願い・・・。

どうでしょうか。

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