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基本中の基本だけど、

子どものやる気にとって、これが大事。

あらかじめ、伝えておく


たとえば、体育のマット運動。



1学期の最初に、
「1学期の体育で、最初の陸上の運動が終わったら、そのあとはマット運動やりますよ」
とさらり、と伝える。

陸上競技の活動が終盤に差し掛かるころにも、

「これが終わったら、その後はマット運動だよ」

と話題にしておく。

いよいよマット運動の初日になったら、3週間後には評価のテストをすることを伝えるのがいい。

「全部で7時間くらいやるよ。最後にはテストもして、みんなでお互いに発表会もするからね。」


その後、2時間程度やってから、今度は「2週間先」までのスケジュールを伝える。

6つの連続技を考えておくように、と言う。

同じことを、その日の帰りの会でも確認しておき、

「もう、連続技で何をするか、考えがかたまってきた人、いる?」

と聞き、何人かが挙手したら、言えるところまで発表させ、

「いやあ、すごい。今日話したことを、すぐに考えて、早めに準備できているのがいいね。」

と言う。



その後の練習では、

「倒立系のワザに、前転、後転系の技を組み合わせるといいよ」

と伝えて、教室に帰ったら紙にアイデアをまとめさせる。

一度にたくさんの情報を出さないのは、それを処理できるほど、人間にはキャパがないから。
無理はさせない。

次の日、また数人に発表してもらい、

「〇〇くんのプランは、倒立系も前転、後転、ぜんぶ入っているから見ごたえがあると思うなあ。むずかしい技にチャレンジしようとしているのも、すごい。意欲がいい!」


と感想を言っておく。

こうやって、少しずつ、数人に発表してもらうのは、何をしたらいいか見当のつかない子に、まねができるチャンスをあげているということ。

最後の一週間になったら、

「あと3時間です。今日、月曜日はプランの最終確認をします。先生がチェックするよ。水曜日は、技の完成度をぎりぎりまであげていきましょう。そしてお待たせしました、今週金曜日、いよいよ発表会です。失敗を恐れず、堂々と演技できるのがいいね」

こうして、少しずつ少しずつ、今は何をどこまで進めたらいいのか、目安を伝えていく。

大人でも、突然なにかを注文されることに、対応するのは難しい。無理だ。

子どもも同じ。

あらかじめ、一度にたくさんでなく、

少しずつ、あらかじめ、伝えていく、



当たり前なんだろうけど、意識していくのがいい。

子どもがお互いにつながれるように、次の予定を、心づもりを、つくっていけるように。


水滴