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父親「練習に行こうと親が言ったことはありません」
日本の若手トップアスリートにおける両親の教育方針に関する一考察
http://www.waseda.jp/sports/supoken/research/2010_2/5010A317.pdf
早稲田大学大学院スポーツ科学研究科
氏名:杉山芙沙子
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杉山愛
宮里藍
錦織圭
石川遼
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体罰・罵声・強制・威圧など、強い口調での指導⇒0人
自発的な子どもの意思と周囲の十分なサポート⇒4人

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子どもの意思を最大に尊重する周囲環境

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大人の意思も最大に尊重される

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評価の在り方

よくできた
うまくできた
上手にできた
立派にできた
(1割)

やりたいことができた
みんなの力を借りてできた
つぎの工夫もみえてきた
さらにやりたくなった
みんながよくなることができた
何より自分が楽しめた
(9割)

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事柄、現象、やること、内容は、実はなんでもよい

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学校での評価から一歩離れたところでの評価(自己評価や満足を含む)を得られる
裏文化
枠外での活躍

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子どもの何をみていくのか
内面・心情・人格的なもの
(評価するでなしに、まずは満足が得られているかという点)

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自分が「満足」したときの仲間への声かけ

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現代っ子⇒強い評価にさらされたときの衝撃に弱い
(内面が育っていない、なにが大事か、ということが分からない)
(「賞」をとるのが良い、有名になるのが良い、評判の良いのが良い、という偏った観方に陥る)

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引きこもり
(平成24(2012)年には63万人)
自殺
(30代までが年間7000人)
ニート

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外面(そとづら)、外見をよくしようとする。(就職活動うつ・内定ブルー)

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「人は、外見を見ただけでは判断できない」

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みんなのことを思って動こうとする子は、⇒ほうきで隅まできちんと掃く(かもしれない)が、
ほうきで隅まできちんと掃くから、⇒みんなのことを思って動いている(とは限らない)。

心が健康な子は、⇒毎朝元気に笑顔であいさつする(かもしれない)が、
毎朝元気に笑顔であいさつをすれば、⇒心が健康だ(とは限らない)。

心が荒れている子は、⇒隣の子が牛乳こぼしても助けないかもしれないが、
隣の子のこぼした牛乳を拭かないから、⇒心が荒れている、とは限らない。

心の栄養が不足している子は、⇒校庭のマラソンをしないかもしれないが、
校庭のマラソンをしないから、⇒心の栄養が不足しているとは限らない。

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「1回3時間の練習を週6日間やり、試合初出場から約1年後には初優勝を果たしている。筆者は非常に近くで杉山愛と接していたが、テニスに関して口うるさく言った記憶は全くない。常に彼女の意思を尊重にし、叱った経験もごくわずかだ。筆者はコーチ、ディレクター、そして母として杉山愛に一人の人間として接し、「テニスは楽しく、すること全てを楽しむ」ことや「自主性を重んじ、強要はしない」ことを教えてきたつもりである。」
(杉山芙紗子)

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どれだけ外面(そとづら)がよくても、悪くても、

「どうしたい?」

と聞いてもらえて、素直に、正直に、

自分の内面について、言うことのできる人間関係がなければ、

どんな活動も、子どもの本当の姿をみとったことにはならない。

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(場所)学校だけ
(人間関係)外面や態度面で良い子を演じる関係
(評価されること)うまくできたかどうか

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(場所)学校や地域全体
(人間関係)内面や心の満足について語れる関係
(評価されること)お互いに満足しているかどうか
素のままでいられるお互いの、子どもと大人の人間関係があれば、どんな活動も、プラスになるに決まっている。

逆に、内面を正直に、嘘偽りなく、良い悪いの評価を超えてあらわし、純粋に励ましてもらえる人間関係がなければ、どんなに「良い」とされる活動をしても、なんの足しにもならない。

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そうやって励ましあえる人間関係に。
もっともスムーズに入るために。

まず手始めは、やっぱり、自分のなかの最も分かり易いマイナス(?)の感情、「怒り」と真剣に向き合うことからかな。

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