最近、尋常でない仕事量に忙殺され、体調管理が思うようにできていない。

寝ても寝ても、疲れの取れない感じがつづく。
朝、駅のホームで電車を待ちながら、その場にへたりこみたくなるくらい。

そこで、嫁様に愚痴をこぼすと、

「なぜ体調が悪いのか、なーんて、しらべるの、もう止したら」

とまっとうなご意見。

つまり、なんで体調が悪いんだろう、とか、どうしたら質の良い睡眠がとれるんだろう、というのを、一生懸命にネットや本やらで調べているのを見て、

「この人が疲れているのは、寝てないからだろうなあ」

と思っていたとのこと。

なんで、そのことに気付かなかったのだろうか。

そこで、思い切って

質の良い睡眠をとるための方法

を研究するのをやめて、その日は早くふとんの中にもぐりこみ、すぐに寝てみたところ、

驚いたことに、次の日はすっきり起きることができた上に、なぜだか午前中まで体調が良い。腹の具合もよいし、授業もすっきり進む。やることなすこと、なんだかうまくいくので、本当に不思議な魔法にかかったかのようであった。

つまり、「睡眠の質を良くするための研究」をやめた日から、すっきりと眠れるようになった。

思えば、こういうことをよくやるのだ、私は。





つまるところ、なぜだか人間は、本来の目的を見失ってしまって、「やる事柄や手段」の方にモーレツな意識を向け過ぎて、本来やりたかったことがやれなくなってしまうのだ。


これは完全に病的な症状でありますが、これを

「自己成果中毒による異物獲得行動」

とよぶのであります。


本来欲しかった獲物はとれず、別の獲物ばかりが獲得されてしまう


ということね。

なお、努力すればするほど、本来の獲物は獲得できないことが確定する。
勤勉で努力家でひたむきに真面目にやればやるほど、得たかったものは得られないのであります。


こういうことは、小学校の教室にも同様、同質のことが行われている。

たとえば・・・


給食残飯グランプリ、という取組みがある。

これは、


「わが子には給食を残さず食べて、健康で元気な子どもに育ってほしい」


と願うすべての教師と親による発案と取組みであります。



勤務校では数年前からすっかりやらなくなっていますが、まだおそらく、全国の小学校のあちらこちらで取り組まれていると思われる。


これは、給食の食缶に残された、残飯の量の多寡を計測するのです。

給食委員会とか食生活委員会というものが児童会で組織されていて、その子どもたちが、給食の終わったあとの食缶の重さを計測するのです。

すると、

1年1組は、0kg
2年2組は、3kg

というふうに、数値が出てくるでしょう。

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