元エンジニア・新間先生の自問自答ブログ

転職を繰り返し、漂流する人生からつかんだ「天職」と「困らない」生き方。
高卒資格のまま愛知の小学校教員になった筆者のスナイパー的学校日記。
『叱らない で、子どもに伝え、通じ合う、子育て』を標榜し、一人の人間として「素(す)」にもどり、素でいられる大人たちと共に、ありのままでいられる子どもたちを育てたいと願っています。
生活の中の、ほんのちょっとした入り口を見つけだし、そして、そこから、決して見失うことのない、本当に願っている社会をつくりだそう、とするものです。
新間草海(あらまそうかい)


「まだ、しゃべっている人が、2人います!」

こういうセリフ、教師なら何度も口にしたことがあるだろう。
集会のときなどに、静かにならない場合に、よく言う。
しかし、今回、これが危険だということがわかりました。


ぶちきれたのは、アスペルガーの診断がある、Tくん。

「おれ、しゃべってねえし!!!」


集会の際に、中央に立って、進行していたG先生。

「まだ、しゃべっている人が、2人います!」

の際に、頭をふらふらと動かしていたTくんを、ちらりと見てしまった。これがつまづきの第一歩。
Tくんが、

「見られた」

と感じたのは、確実だ。
そのときに、冒頭のセリフがかぶさって聞こえたのだ。
完全に、Tくん、彼の頭の中には、

G先生が、おれのことを叱った!

と合致して脳内処理されてしまったのだろう。


おれ、だまっとったし!!!!



このセリフをおさえきれないのが、Tくんです。
だんだん声が大きくなって、集会はおもわぬ展開を見せ始めました。

あとで、このときのことをふりかえって、G先生が、

「馬鹿のひとつ覚えみたいに、いつも使ってたのがダメだったのかな」

とおっしゃっていたのですが、ちがうでしょう。
馬鹿のひとつ覚え、は、秀才の常とう手段です。
本当の馬鹿は、覚えきれない数のことを覚えようとして自滅するのですから。秀才は、応用の効く基本ルールを最低数だけ覚えて、うまく活用していくのです。G先生のやり方は、覚えるべき内容が、まだ本当に応用のきくレベルに達していなかったのです。


「まだ、しゃべっている人が・・・・」


これでは、客観的に正しいことを言っているとは限りません。
また、アスペルガーの子にとっては、自分はだまっていたのに、叱られた、と言うような、今回のような事件が起こりえます。

なので、これは、セリフをこう改善すべき。


「まだ、不合格が、2人、います」

これならば、Tくんは、おれは合格なんだ、と思って静かにしてくれているはずです。
合格不合格の基準は教師側にあるのが明白ですから、そのことについては突っ込まれる気配はなくなります。


そういうことをG先生と話をしていたら、横から、M先生が、


「そんなことないな!まだ甘い!」


と突っ込んでくれました。


仮に、

「不合格が3人います」

とか言ったとする。

すると、

「なんで不合格をお前が決めるんや!」

とぶちきれる子がいる、というのです。


これには、M先生も、ぽかーん。


これは、瞬間的に斬らねばならないこと。
それを、一瞬でも、ぽかーんとして、隙をみせてはいけない。

「それを決めるのが先生の仕事です!」
でも、なんでもいい。
すぐに、間髪をいれず、すぐさま、直に、返さなければいけない。

そうしないと、こういう勘違いをする子は、

自分の意見が認められた

という、第二ステージの勘違いに、勝手に進行していくのです。


ぽかーん、と隙を見せてしまったM先生。
どうなったかというと、
たてつづけに、

「なんで、いつもお前が合格不合格をきめとんや」
「勝手に決めんなや」
「なんでお前の言うことをきかないかんのや」

と、どんどんとミサイルを撃ち込まれて、たじたじとなりかけたそうです。


M先生、なんといったか。

「教育をつかさどるのが教師です!先生はこれがお仕事です!先生は家族をこの仕事でやしなっている!きみたちの合格不合格を決めることで、お給料をもらっている!きみのお父さんと同じだ!」

と、懸命に叫んだそうで・・・。



叫んじゃないけないとは思いますが、たじたじとなった状況はこれで回避できたそうです。
このあたりのセリフは、さすがはベテランの味。
ともかくも回避できた、という点で、M先生は合格ラインでしょう。

わたしだったら、なんと言ったかなあ。

わからないが、合格できなかったかも知れない・・・。



まことに、修業は大事です。




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