「どんぐりと山猫」で、宮澤賢治がどんぐりにしゃべらせて、

頭の丸いのがいちばんだよ
いいや、とがっているのがいいんだ
ちがうよ、大きいのだよ、大きいのがなんといってもえらいんだ

といってケンカさせますが、政論のほとんどがそんな感じです。
TPPも、

「前に進むのがいいにきまってる!鎖国するのはダメ!」
と、いさましい気分で盛り上がっている方に、どうやら軍パイがあがりそうで、
「いやあ、用心した方が・・・やめといた方が・・・」
と、消極微温的な方は、なんだか気分的にもりあがらない。

でも、こればかりは、論をはっている人の顔つきや盛り上がった気分で決めちゃダメですわね。

積極的な撤退、積極的な不採用、というのがあってもいいはずですが、だいたいはそうならない。
学校でも、いったんはじまったイベントが、いつまでもくりかえし行われている。
もう必要ないのではないか、という案がでると、

「そんな消極的なことはよくない」

という気分の意見が出て、結局つづけることになってしまう。
こういうことは本当に多い。
音楽会の後に学芸会を連続してやることになってしまっている学校があり、そこの先生たちがなんとかしてこれをやめよう、と運動をしているのに、保護者の意見が強くて(というより保護者にいい顔をしたい校長がいるため)、ものすごい負担を子どもに強いて、両方をやっているそうです。
それも、ほとんど間なしで。

子どもの負担は考慮されないのです。
特に発達障害を抱えた子たちが、非日常のサイクルにまきこまれ、いかに不安定な心境になっていくのか、だれも考慮しません。
自閉症傾向の子たちが、荒れるのは、大体、こういった行事のときなのです。

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