合格を知った知人から、祝福された。
同じ市内に勤務する、教師たちだ。
いっしょに研修も受けたり、学びあった仲間だから、本当にうれしかった。
ほとんどの人は、私の家庭の内部事情を知っているので、
「本当の本当に、夢がかなったね!」
という<おめでとう!>ムード一色の祝福である。
しかし、その一方で、困惑を隠せないという人もいる。
現職場の人たちだ。
「なんで、別の県に行ってしまうの?」
「そんな、明日にもお別れみたいに・・・。いや、こちらで春までしっかり勤務しますから。だいぶ先ですよ」
と説明するが、それでもなお、質問攻め。
年配の先生は、
「組合にも入ったし、共済の積み立てだって始めたんでしょ。まるきり最初から、よくやりなおすねえ。」
と、さすがに年季の入った人らしい心配をしてくれる。
「しかし、よく受かりましたねえ。そんな勉強する暇、あったんですか?」
みんな、こう言うのがほとんどだ。
夏休みは、教師向けの勉強はしていたが、受験勉強は一切していない。
だから、
「勉強してないけど、受かったんです」
というと、みんなそれぞれの妙な反応をする。
○「そんなはずないでしょう」と苦笑いをする。
○「先生は頭いいからねぇー、ホーッ」という、ため息ともつかない感想。
○「・・・」無言で、?ハテナ、という顔をする人。
○「すっごい!秀才だもんね~」と笑って冷やかす人。(以前同学年を組んだ、気心しれた女性の年配先生。冷やかされた後、引っ越し後の子どものこととか、転校、転園のことなどを心配してくれる。)
せっかく正規の教員として勤務しているのに、
せっかく初任者研修も終わらせたのに、
よくやるわねえ・・・
これが、全体の職場のみなさんの、共通した感想であった。
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