笑顔。

花菱アチャコさんの、笑顔がNHKでものすごくアップで映っていた。

とっさにチャンネル操作の手をとめて、くいいるように見た。

桂三枝さんが、花菱アチャコさんを語る番組。

「この笑顔は、つくりものではないですよ。こんなにくったくのない笑顔というのは、アチャコ師匠の人間性、生き様なんでしょう」

舞台で魅せる笑顔もある。
これはこれで、必要なこともあろう。

しかし、お客さんとの間をつねに敏感に察知して、新しいものを吸収し、勉強し、情熱をもって「笑い」を追求してきたアチャコ師匠には、人生をすべてひっくるめて、心の底からこみあげてくる笑顔があった。

いいなあ。

教師の笑顔。

いつでも、どんなときでも、すぐにこんな笑顔になれる教師になりたい。

素にもどると、この笑顔。
アチャコ師匠の笑顔。
素の笑顔。

素、だから、強い。これほど強いものはない。
めっき、偽物、偽造、付け足し、付け焼刃。
そんなものでないからこそ、価値がある。

そういう、笑顔。