元エンジニア・新間先生の自問自答ブログ

転職を繰り返し、漂流する人生からつかんだ「天職」と「困らない」生き方。
高卒資格のまま愛知の小学校教員になった筆者のスナイパー的学校日記。
『叱らない で、子どもに伝え、通じ合う、子育て』を標榜し、一人の人間として「素(す)」にもどり、素でいられる大人たちと共に、ありのままでいられる子どもたちを育てたいと願っています。
生活の中の、ほんのちょっとした入り口を見つけだし、そして、そこから、決して見失うことのない、本当に願っている社会をつくりだそう、とするものです。
新間草海(あらまそうかい)




春休み。
子どもたちは休みでも、教員にとっては一年で最も厳しい時期である。

今日も学校へ行くと、

・要録整備の遅れている先生たちが必死で要録づくりをしている。
・異動の先生がご自身の荷物をたくさん片づけしている。
・新人教師が昨年度中の教科書をさがしまわっている。
・音楽の先生が次年度の歌のCDをパソコンでつくっている。

というような光景が見られた。

なかには、

「頭を真っ白にするために、沖縄へ行ってきます」

というベテラン先生もいて、そこは人それぞれのペース。
しかし、さすがベテラン。
教室は片付いているし、教科書や要録やワックスがけなど、やらなくてはならない仕事はしっかり終えられている。
すばらしい。

こういう段取り力、行動力、実行力をぜひ見習っていきたいものだ。
おまけにその先生は、来期は特別活動(特活)担当とのこと。
多くの資料などを、次年度最初の「職員会議」に向けて、すでにしっかり準備されている。

「あの先生は特別よね」

というセリフも、昼食時には聞かれたが、
他にも、ゆっくり休んでいる、といううわさの年配の先生も何人かいるから、やはりそこは経験の差もでるのだろうか。

昨年初任者の先輩も、必死になって要録のコメントを手書きしている。
先輩といえど、まだまだ20代の若手だから、何かと仕事の手際が悪い。

「さっきから、探し物ばかりしているんですよ」

泣きそうな声で、若い女性の先生。
半分、自虐気味なツッコミを自分に入れながら、まいったマイッタ、という感じで足早に教室へ。
そういえば、何度も職員室と廊下を行ったり来たりしている。


かくいう私も、二年越しの荷物を片づけたり、休日だというのにこのありさま。
他の学校の先生で、春スキーに行った人がいるらしい。
そういう話を聞くと、どうもこの学校だけ、とくに段取りが悪いのではないかとめげる気分にもなる。


夕方、家に帰ると、さっそく気分転換に落語鑑賞。
姉から誕生日プレゼントで送られてきた、「古今亭志ん朝ベスト」のCDをきく。

姉は、大須演芸場でかつて志ん朝の舞台を見て以来の大ファンだ。
その志ん朝が亡くなった時は、電話口にしんみりとした口調で
「かなりショック・・・」
と語っていたほどの人。

私が小三治の話ばかりするものだから、これでも聴け、ということなのだろう。


私は小朝さんが、この故・志ん朝さんのことをさかんにほめているのを聞いていたから、やはり何度か聞いてみたことがある。
一番聞いたのは、20代か。
志ん朝さんは、たしかにうまいし、おもしろい。ウマいのにもいろいろあろうが、この人の噺は、巧い、という感じだ。
しかし、20代の私は、
「小朝さんや、桂枝雀さんの方が面白いな」
と思っていた。


ところが、春の休日。
わたしは、その姉から送られたCDを聞いて、度肝を抜かれましたぞ。
教員になってから聞くと、志ん朝さんの偉大さが、ビンビン伝わってきました。

なにより、声がいい。
発声がいいし、トーンがいいし、はじめのつかみ、ぐいっと話にひきこむ力、すべてうまい。
登場人物の描写や声の使い分けもいい・・・

こう書いていて、ふと気が付きました。


この志ん朝師匠という人は、声が抜群に明るい のだ!!!


教師になってみると、なんだか気づく。

客をぐいぐい引き込むこの話術、ちがう世界へいざなう力、声色、明るさ、ハイトーンと陽気な良さが、ビンビン伝わってきた!

この明るさ、華のある感じ、こうしたものが、教師にも必要なのだろう。

得難い、春の休日のCD鑑賞であった。




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