わが息子は4歳。
寝る前に、就寝儀式として、お話を聞かせている。

「お話をはじめるよ」

というと、寝る体勢に入るから、とても助かる。
どんな話かはまだ頭になくても、とりあえず、この呪文を言ってふとんに入るのを待つ。

スタンバイしたところで、今日は「三枚のおふだ」の話をした。

模擬授業をしていて、声の抑揚がない、と指摘されていたから、ちょっとそこを気をつけた。

どんな具合か。
・高い声の部分をつくった。(ex.うわー、栗がたく~さんあるぞ!という小僧のセリフ)
・逆に、低い声の部分をつくった。(ex.おい小僧。早くしろ。という山姥のセリフ)
・長く伸ばす声を入れた。
・短く、端的に言うせりふを入れた。
・和尚と山姥のセリフの掛け合いで、和尚はのんびりと、山姥は短くぶつぶつと言うようにした。

とくに、高い声、低い声、というのを意識した。

結果、4歳児がすぐ寝ました。

物語の最後、山姥が豆粒くらいに小さくなった瞬間、和尚が餅にはさんで食ってしまったところから、おそらく安心したのか、ホーッとため息をついて、すやすやと寝てしまった。

安心した、というのと、今日は昼寝がなかった、というのと、いろんな要素がかなりあるのだろう。
しかし、それだけでないと思う。
今夜のお話の、声の抑揚。
高い声があった、低い声があった、それらを交互にできるだけたくさん意識して入れたということも、4歳児の耳には、かなり効果的に入って行ったのではないか。

この実験をしばらく続けてみよう。

教室では、これほどまで意識したことがなかった。
声。
大事にしたい。