困らない叱らない。新間草海(あらまそうかい)の教室日記

漂流する人生からつかんだ「困らない」生き方とは。
転職を繰り返し、高卒資格のまま小学校の教員になった筆者の自虐スナイパー的学校日記。
『叱らない で、子どもに伝え、通じ合う、子育て』を標榜し、一人の人間として「素(す)」にもどり、素でいられる大人たちと共に、ありのままでいられる子どもたちを育てたいと願っています。
生活の中の、ほんのちょっとした入り口を見つけだし、そして、そこから、決して見失うことのない、本当に願っている社会をつくりだそう、とするものです。
新間草海(あらまそうかい)




恩師、岩下修氏にならって、学期末に本を読んだ。
ヒロシマの原爆、ぴかどん、の絵本である。

そこで、さまざまな疑問が子どもたちから出てきたのだが、それを書き留めておく。
なにしろ、ヒロシマさえ知らない子がいる。
原爆という言葉さえ知らない子がいる。

自分が小学生だった時代とは、すっかり、ジダイがちがっているのである。

アメリカはいくらなんでもひどいことをした、という子もいれば、ちがうよ、日本が悪いことをしたから、アメリカが攻撃したんだ、という子もいる。
これらはほとんど、家庭の親が話して聞かせているのだろう。

戦争、ということについては、いろんな要素がからみあって情報となっているようで、子どもたちは複雑な問題をできるだけ自分で解釈できる情報に翻訳して理解している。だから、聞いていると、え?、と思うようなことも言う。

前述の、日本が悪いことをしたからアメリカが攻撃したんだ、ということを言う子に、

「もう少しくわしく説明できる?どんなふうに、戦争のお話を聞いたの?」

と聞いてみたが、あまりくわしく説明が出来なかったのは残念だった。
(朝鮮や中国、という言葉が出るのかな、と思ったのだが)

両親や親戚、祖父母から、いろんな話を聞くのだろう。
それを、その子なりに翻訳して解釈して、聞いている。
今回、「ヒロシマのぴか」を読むことで、また子どもたちに、戦争についての情報を与えることになっただろう。


子どもたちから出てきた疑問。

「本の中で、ヒロシマにはもう何十年も草木も生えないだろう、と出てきたけど、本当は草も木も生えてきている。どうしてですか」

正直、先生もわからないなあ。

・・・であった。



これをきっかけに、ちょっと原子力を調べてみた。

原子力、あるいは放射能、についていうと、十年ほど前の東海村臨界事故が記憶に新しい。
このとき、『臨界』という言葉をはじめて、知った。

岩波理化学辞典によると、

「核分裂反応が一定の割合で維持される状態をいう」

とある。

東海村の事故は、ウラン235を濃縮する過程で起こったとされているが、なぜ原子力発電所ではウラン235を使うのだろう?
また、何のために濃縮するのだろう?
そして、なんで放射能は怖いのだろう?

こうしたことが分からないと、原子力について子どもたちから疑問が出てきたときに何も反応ができない。少なくとも一年に一度、ヒロシマの話をするときには少し、こういったことも知識として持っていなくては、と思ったのだ。


いろいろ調べて、こんなことがわかった。

(1)ウラン235の発熱量は石油の230万倍
(2)天然にわずかしか存在しないウラン235のみが核分裂を起こす。
(3)そのウラン235はそのままでは燃料にならないので、濃縮する必要がある。JCOはその濃縮行程を請け負った。
(4)ウラン235は中性子を吸収すると質量の約10000分の9を失って膨大なエネルギーを発生する。(これが核分裂、原子力発電の原理)

・・・他にもあるが、かなり複雑。


しかし、なんでまた、草木も生えぬ(と言われた)ヒロシマに、草木が生えてきたのか、自分には説明できない。知りたいと思う。




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